未来の賞金女王を目指して、ステップアップツアーを戦うネクストヒロインたち。毎試合チェックを欠かさないステップアップ・マニアが、今週のイチオシ選手を紹介しよう。

【女子プロ写真館】福山恵梨 フォトギャラリー(24枚)
今週紹介する選手は、福山恵梨。ステップ開幕戦の「ラシンク・ニンジニア/RKBレディース」ではプレーオフの末、プロ初優勝。2戦目、3戦目もベスト10フィニッシュと上位をキープしている。福岡の強豪、沖学園高時代は、すでにレギュラーツアーで活躍する福田真未と同級生。プロ合格も同期の間柄だ。「九州みらい建設グループレディースゴルフトーナメント」は、昨年7位タイ。好調の今年は、優勝候補の最有力だ。

福山のプレーの魅力は、168cmの長身から放たれるビッグドライブ。コンパクトなトップから、ゆったりと柔らかなスイングで、250、260ヤードを飛ばす。昨年から藤池昇龍プロの教えを受け、トップの位置を修正したところ、「クラブが振れるようになってきた」(福山)と、飛距離が10ヤード以上伸び、成績も向上しはじめたという。残念ながら、藤池プロは今年2月に急逝。福山は現在コーチはおらず、「教えていただいたことを思い出しながら」練習しているという。いわば藤池プロの最後の弟子として、ステップアップツアーを戦っているのだ。

自宅に5匹飼うほどの猫好きで、愛猫の名前は、大人気漫画『ドラゴンボール』のキャラクターから、「クリリン」、「チチ」、「チャオズ」、「ブルマ」、「トランクス」(※5匹ともメス)。主人公の悟空ではなく、サブキャラクターをランダムに選んだような名前の付け方は、どこかつかみ所のない福山の印象を物語るようだ。自分の性格が「ネアカ」か「ネクラ」か?という質問には、「ネクラ」と即答。しかし、自身のプレースタイルは攻撃的で、本人も「セカンドでは、ピンしか見てません」というアグレッシブなスタイルだ。グリーン手前に切られたピンの際、ピンまでの距離を打つか、大きめに打って、とりあえずピン奥に乗せるかという質問には、「奥からバックスピンで戻します」とショットメーカーらしい答えが返ってきた。

ところが、目標にしたい憧れの選手を聞くと、ジョーダン・スピース(米国)だという。もっともルックスも好みのようだが。当代屈指のショートゲームの達人に習い、パッティングはクロスハンドグリップ、パターのグリップはスーパーストロークを採用している。飛距離とショット力に、パットが噛み合ってくれば、レギュラーツアーでも十分活躍できるだろう。

当面の目標は今年のステップアップツアーでの2勝目、3勝目。そしてレギュラーツアーへの出場権(※2018年導入予定のリランキングまで)を得ることが出来る、ステップアップツアーの賞金女王。しかし、その先のフィールドでの活躍も、大いに期待できそうな24歳だ。


文・コヤマカズヒロ/雑誌・WEB媒体にゴルフ記事を執筆。大手ゴルフショップチェーンの立ち上げに参画した経験を持ち、ゴルフギアに関しては性能面はもちろん製造・流通まで幅広い知識がある異色のライター。国内外のツアー情報にも精通するが、現在はステップ・アップ・ツアーに要注目。ネクストヒロイン候補をプレースタイルやギア面から発掘することをライフワークとする"ステマニア"。

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