<KKT杯バンテリンレディスオープン 最終日◇16日◇熊本空港カントリークラブ(6,452ヤード・パー72)>

西山ゆかりの優勝で幕を閉じた「KKT杯バンテリンレディス」。その西山のキャディを務めたのは同じくTEAM SERIZAWAの先輩プロ・大庭長人氏だった。

桃子の目に涙…プレーオフで敗れ涙
本来、大庭氏とは昨年タッグを組む予定だった。それが震災の影響で大会は中止。バッグを担いでもらうのは1年遅くなった。それ以前には組んだことはなく、昨年中止となって以降も担いでもらっていないため、今大会が初タッグ。だが、それを感じさせない息の合ったところを初日から見せ上位へと進出した。

そして首位と1打差の2位で迎えた最終日の前の晩、大庭氏に西山が初優勝を挙げた「meijiカップ」でキャディを務めていた芹澤信雄はこうLINEを入れた。

「西山はバタバタして自分を見失うところがある。何とか冷静さを失わないように導いてやってくれ」。

このトリセツ(取扱説明書)通り、大庭氏はできるだけ落ち着かせるように努めた。「何度も何度も“ゆっくりゆっくり”と言われました(西山)」。優勝を争う上田桃子への声援が大きくても、自分のプレーに集中させて冷静さを失わないどころか優勝へと導いた。

大庭氏は熊本県出身で昨年は実家で被災。家は無事だったものの、電気は止まり、断水するなど苦労した。「この大会が再開したタイミングで優勝できたことは未だに信じられません。奇跡だと思っています。熊本県が大好きなので本当に嬉しいです」。奇跡を演出したのは、師匠のさりげない一言だったかもしれない。

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