4月4日(火)から2日間の日程で開催された「2017 千葉オープンゴルフトーナメント」。4月13日(木)に開幕する「東建ホームメイトカップ」から始まる本格シーズンインに向け、ツアーを主戦場とするプロが多く参加する舞台となっている。

井上信が意気込みを語る!千葉オープンのインタビューはこちら!
春先はツアープロにとって、クラブやシャフト変更に伴い実戦感覚を養いたい、緊張感のある試合の状況でプレーをしたい、などといった意欲が生まれ、アスリートアマチュアにとっても近年は"春先に試合に参加したい"という希望から、予選会の参加人数も増加傾向にある。特に千葉オープンは、2年前から元PGA会長で千葉県プロゴルフ会会長の森静雄氏が参画。昨年大会から“ジュニアからシニアまで”をキャッチコピーにプロシニア枠、アマチュアシニア枠を新設し、予選会を開催。表彰も総合優勝、プロシニアの部、ベストアマ、ベストシニアアマと4カテゴリーで行われるなど、アマにとってもモチベーションが高まる大会だ。

今年の優勝者はツアー2勝の実力者、井上信。2014年にシード権を喪失し、以降はレギュラーツアー出場が限られている井上だが、昨年は「岩手県オープン」でも勝利。「もちろんレギュラーで勝ちたいですが、オープントーナメントで1年に1度勝てているのは嬉しいですよね」。千葉で研修生となり、同大会は20回以上出場。今年を含めて46度開催されている歴史あるトーナメントの約半分を経てきているだけに喜びは大きいが、プロアマ混合大会での勝利が嬉しい理由のひとつでもあるという。

「約750人が予選に参加してきているなかでの勝利。レギュラーツアーが当然大事ですが、アマチュアの方々がいての我々プロゴルファー。プロの下には多くの熱心なアマチュアがいる。そのなかで混合大会で優勝を勝ち取れたことで、プロゴルファーの存在を改めて認識してもらうことができる」。

2日目の最終組に井上、山下和宏の二人のトッププロとラウンドしたのは、専修大学4年のアマチュア・山田大晟。初日は2人と同スコアの7アンダーで回り、決勝ラウンド前には「(2人のプレーを見ることができるので)吸収したい」と意気込みを語ったが、この日はスコアを大きく崩す結果になってしまった。

「彼もすごく緊張したと思う。いいスイングをしていたんですよ。でも、自分が大学生だとして、40歳前後のツアーで名前が知られているプロと回ったら、やっぱり体が動かないですよ。そして僕らはプロの立場として、スコアをまとめる術を見せないといけないですから(井上)」。

毎年レギュラーツアーでも、トップ10圏内に食い込む20代前半のアマチュアは数名出てくるが、限られた選手を除いては、実力と場数で大きな隔たりがあるのは当然。だがこの経験がプロを目指す若いゴルファーの糧になる。プロを目指していない一般アマも予選ラウンドを通じて、宮本勝昌、深堀圭一郎らラウンドし、新たな意欲を生む。シニアになっても同じ舞台で、トッププロの凄みを体感できるのは、プロとアマを繋げる地方オープンならではのメリットだ。

そして、井上のようにレギュラーツアー出場を目指すプロにとっては、転機とする格好の舞台。出場が決まっていたのは、スポンサーのホスト大会「マイナビABCチャンピオンシップ」と所属先の袖ヶ浦CCで開催される「ブリヂストンオープン」だけだったが、今年は「日本プロ」の予選会に2度出場し、出場権を獲得。「10位以内に食い込んで、リランキングで上位に入って、後半戦の出場権を得たい。(シーズン初戦となった)『レオパレス21ミャンマーオープン』は25位タイに入ったので、「日本プロ」が勝負ですよ」と、前半戦の結果によるリランキング(フルシードを持たない選手の出場優先順位の見直し)を見据え、より一層気合が入る。

昨今の国内男子ツアーは、若手プロが次々に参戦し、華やかで人気が高まる国内女子ツアーと比べ、興行力で劣ると見られがち。だが、シードプロ、シード外のプロ、プロを目指す若手、プロと同じ舞台で腕試しをしたいアスリートゴルファー、シニアと言われるようになっても意欲を失わず成長したいゴルファー、そのすべてがそれぞれの感情のもと真剣にプレーする地方オープンの盛り上がりは、男子ゴルフの人気復活の根っことなっていくはず。女子ツアーの人気獲得ケースは真似できないが、ゴルフという"DOスポーツ"の火を消さないために、地方オープンが担う役割は大きい。

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