2017年、宮里美香は米ツアーの9年目を迎える。18歳だった女の子があっというまに27歳へ。後輩たちから慕われ少し大人になったなあと感じていたが、久しぶりにゆっくり話すとその内面は想像以上に成長していて驚かされた。

昨季はリオ五輪の出場を最後の最後で逃し、悔しい1年だった。選考をかけた最後の試合は全米女子オープンの大舞台。2日目のバックナインでスコアを落としまさかの予選落ち、と同時に五輪への切符を逃した。プレー終了後は気丈に振る舞ったが、友人を見つけると思わず抱き付いて号泣した姿は鮮明に覚えている。残りのシーズンはモチベーションを上げることができず苦しい時間を過ごしてしまった。

その結果賞金ランキングは68位、2014年に次ぐ自己ワースト2番目で決して納得のいくものではなかった。オフに入ってようやく気持ちも吹っ切れたのだろう、今季は新たな決意をもって臨んで行くという。ちょっと辛かった昨年を振り返りつつ、新シーズンに掲げる“5つの公約”を存分に語ってもらった。

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Q:2016年を終えて。五輪出場を逃し悔しい年になったけれど、今になってこそ思うことはなんでしょうか?

A:去年の今頃は五輪の位置付けがとても難しかったんです。自分にとってはやはりメジャーが大きいから。五輪ってそれほど大きいものなのかな、と正直思っていた。でもそれを目指してやっていくうちにやっぱり五輪の存在はとても大きいと分かりました。

実際に五輪が開催されて。出場を逃したのでそのとき私は帰国して日本にいたんですよ。そうしたら日本は五輪ばかりが流れている。正直に言うと見たくなかった。選ばれなかったし…忘れたい気持ちもあった。でも日本はここまで五輪の報道をやるんだなとよく分かった。どれほど五輪が大きいものか、改めて感じました。

4年に一回のイベント。ここまでの精神を削ってやるというのは並大抵のことじゃない。ゴルフではそういう経験をしたことがなかったんです。ゴルフは毎週試合が続くから。でも4年に一回に向けてやるのは初めてだったから違う難しさを勉強することができた。これはやった人しか分からないことだと終わってからすごく思いました。

Q:選考のギリギリまで戦いは続いた。最後はスコアを落としたのは緊張、プレッシャーだったんでしょうか?

A:今思えばプレッシャーだったのだと思います。全米女子の初日は良かった。2日目も前半は悪くなかった。それが後半に入ってあの位置なのに予選通過のことを考えている自分がいた。でボギーが止まらない展開になってしまった。最終的には予選通過に1打足らなかった。ああ…こんなことはないなぁ…って。どこかでうまく切り替えられたはずなのに…って。本当に悔しかったです。東京五輪のことは…今はまだ考えられませんよ(笑)それよりもまずは米ツアーです。

公約1:パーオン率を上げる
Q:ではそれを踏まえて、2017年はどういう年にして行きたいか、公約を5つ挙げてもらえますか?
A:5つですか!多いですね(笑)
でも…1番はパーオン率を磨きたいです。昨季は65.34%(94位)。やっぱり良かったときに比べて2〜3%くらいは落ちている。ここ4〜5年は米ツアーのコースが伸びていてセカンドでユーティリティ、フェアウェイウッドを持つ機会が多いんです。ドライバーの飛距離を伸ばすということも考えますけど、そこをやってしまうと全体的なゴルフが崩れてしまう。

だからティショットは正確性で攻めて、セカンドは160〜170ヤードが残っても仕方ない。4U、3Uでしっかり攻める。それでダメだったらアプローチでしっかりとカバーする。というゴルフをそのままやっていこうと思っています。なのでセカンドの精度を上げるしかない。そこはクラブに頼ったり、いろんなものを試していこうと思っています。

公約2:35〜45ヤードからピンにつけてバーディを獲る
Q:数字的には平均パットが良かったですね。
A:はい。データ的にはすごく良くなったんですけど…でも実はそこまでしっくり来ていないんです。パーオン率が悪いからパーパットが入っている。その分パット数が少なくなっているんです。だから2つめは35〜45ヤードのショットをしっかりピンにつけてバーディ数を増やすことです。昨年から“トラックマン”を練習に導入しました。ちょっと高かったけど(笑)いつも持ち歩いています。朝の練習でも使っています。

ほんとのことを言うと35〜45ヤードの距離が一番苦手で…ひどいときは10ヤードもオーバーしてしまう。これじゃあバーディーにならない。だから今年はこの距離を克服して、パー5での第3打目をしっかりつけたい。そこでぜったいにバーディにしたいです。

公約3:米ツアーで勝つ!
Q:ではずばり2017年に目指すランキングは?
A:そこは難しいところなんですけど…。五輪が終わってからは目標がなくなって普通にプレーしているだけだったから。でもツアー9年目は…勝ちたいです!

だからそれに向けて1月11日に渡米して1か月間トレーニングです。私、トレーニングに関しては初心者レベルなんですよ(笑)トレーナーの工藤さんのヘルプしてもらいながらメニューを決めて鍛えます。ここ数年はトレーニングのお陰でたいぶいろいろなところが強くなってきた。夏場のきつい時期を乗り切るためにもがんばる。そしてもう一回、勝ちます。

後編に続く:チーム美香、プライベート、畑岡奈紗、松山英樹のコト

文 / 武川玲子

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