今季のメジャー覇者と米ツアーで活躍した選手たちのスイングを、プロコーチの鶴見功樹氏が解説。その強さの秘密の一端に迫る。

【連続写真】マスターズ覇者のスイングは“飛距離”よりも“正確性”!
4月に行われた「マスターズ」を制したダニー・ウィレット(イングランド)。最終日を3打差の5位タイで迎えると、5バーディ・ノーボギーの“67”をマーク。首位から出たジョーダン・スピース(米国)の失速もあり、大逆転でグリーンジャケットに袖を通した。

09年から欧州ツアーを主戦場として戦ってきたウィレット。12年に4ホールに渡るプレーオフを制し「BMWインターナショナルオープン」でツアー初優勝。2015年に開幕戦の「ネッドバンクゴルフチャレンジ」を制すると、安定した成績を残し一気に名を上げ、今季のマスターズ制覇でその名を世界に轟かせた。

彼は飛距離よりも「曲げないこと、正確性を重視するタイプ」のゴルファー。最近のパワーヒッターは右ワキを空けながら、コックも遅らせてバックスイングを大きくとる選手が多い。しかし、ウィレットは「右ワキをすごく締めていますね。どちらかというと、バックスイングはコンパクト目に上げて、自分の体のそばを通しながらインパクトを迎えています」と“飛ばし屋”たちとは異なるスイングで戦っている。

右ワキをはじめ、「あまり体を動かさないタイプ。がっちりと下半身を固めて、上だけ捻ってる感じがしますよね」。高い柔軟性で体を捻り、体の動きをなるべく少なくすることでスイングの再現性を高めている。クラブを上げるときと下げる時の「手のむきや右ヒジのくぼみがほぼ同じですね。こうした部分を一生懸命練習していると思います」。なるべく同じように上げて、下げる。ウィレットの強さは、このシンプルな動きが基礎となっている。

右ワキを締めることはアマチュアにも効果がある。「締めすぎるとスイングが小さくなってしまうので、ウィレットほどやらなくていいとは思いますが、右ワキの絞り方を勉強するとクラブをリリースするポイントを遅らせることができます。彼のように右ワキをしっかり締めておくと、ヘッドが遅れて下りきて手が先行し、シャフトのタメが使えるスイングになります」。シャフトが上手く使えてないな、という人はお試しあれ。

解説・鶴見功樹(つるみこうき)/1966年4月18日生まれ。東京都出身。99年に英国PGAメンバーに。02年に日本人初の英国PGAクォリファイプロフェッショナルを取得。04年より大山志保と師弟関係を結び、06年には賞金女王に育て上げる。今日までに指導した生徒数は10,000人を超え、現在も日本におけるただ一人の英国PGAプロフェッショナル。東京都港区三田でインドアゴルフスクール「鶴見功樹ゴルフアカデミー」を主宰。

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