<三井住友VISA太平洋マスターズ 最終日◇13日◇太平洋クラブ 御殿場コース(7,246ヤード・パー72)>

 国内男子ツアー『三井住友VISA太平洋マスターズ』で今季日本ツアー2戦目の出場となった松山英樹。3日目を終えて、2位と6打差・トータル20アンダー単独首位とする一人旅となったが、最終日も3つスコアを伸ばして、2位に7打差をつけるトータル23アンダー。2004年のダレン・クラークの記録を1打更新するトーナメントレコードで今季日本ツアー2戦2勝を達成した。

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 初日から首位を守った完全優勝だが、最も苦しんだ最終日。2番からの連続バーディも追うソン・ヨンハン(韓国)も同じく連続バーディ。さらにスタート時と同じく6打差で迎えた6番パー5でトラブルに見舞われた。ティショットを左に曲げて林のなかへ入れると、ボールは木の根っこに。「まだ6番ホールを含めたら13ホールありますし、怪我して棄権するよりはアンプレアブルしたほうがいい、という選択でした」とアンプレヤブルして、3打目をフェアウェイでリカバリーするが、4打目がグリーンを捉えきれず、手前の池へこぼれる。このホールをまさかの“ダブルボギー”とすると、続く7番パー3もボギー。8番で1つ取り返すも前半上がりの9番で再びボギーとなり、2位のヨンハンに3打差に詰められる。

 悪い流れのまま迎えたサンデーバックナイン。「ヨンハンがすごくいいプレーをしていたので早めに差をつけないと、上がりも苦しくなるなと思った。6打差から3打差になったときにかなりしんどい思いはしましたけど“頑張れ”“まだまだ”という言葉をギャラリーから貰って助かりました」と気持ちを入れなおすと、「11番のバーディが大きかったですね、13番が終わって、15番を獲って一安心した」と3つ取り返してスタート時の6打差に戻す。16番でも伸ばして、トーナメントレコードでの完全優勝も現実味を帯びた。

 最終18番パー5を迎えた時点で8打差。完全優勝は確実。だがここでも見せ場がやってきた。2オンを狙った2打目がグリーン右手前の池へイン。4打目に70ヤードのアプローチを残して、ボギーとすればトーナメントレコード“タイ”となる締まらない展開に…。18番グリーンを囲んだギャラリーの注目を一身に浴びての4打目。最終日のピンポジションは2段グリーンの下の段に切られていたが、1段目と2打目の間の傾斜に着弾させるとボールはするすると傾斜で戻り、カップ際約10cm以内に。タップインで新記録を決める役者ぶりで大勢のギャラリーから万雷の祝福を受けた。

 5年前にアマチュア優勝を果たした舞台でのプロとして勝利を挙げたことについては「自分が海外で成長したからかもしれないですが、今年のほうがやさしくは感じました」と振り返った松山。「(最終日に)9アンダーならツアー記録になると報道で見たので『65』『66』『65』ときていたので、出せない数字ではないと思った」と、ツアーでの4日間の最多アンダーパー記録・28アンダー(I・H・ホ、韓国/2014年トーシントーナメント)
はならなかったが、他の選手を寄せ付けない強さを見せつけての圧巻の勝利だった。

 『日本オープン』に続き、スポット参戦で2戦2勝。「日本ツアーは1日ハマれば勝てるなと思っている。今週は3日間良かったのでこういう差になりましたが、『日本オープン』は3日目だけが良くて勝ったようなもの。1日ハマれば接戦でも勝てるとわかってきた。アメリカは3日間ハマらないと勝てない」という発言は、まさに世界ランクトップ10に位置する選手らしい言葉だ。

 『WGC-HCBCチャンピオンズ』優勝。そして『ゴルフワールドカップ』前の最後の実戦でも圧倒的な勝利。結果的に最高の形で、石川遼とタッグを組んで戦う『ゴルフワールドカップ』へ向かうこととなった。

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