<HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP 最終日◇6日◇総武CC 総武コース(7,214ヤード・パー70)>

 「大変でした。まさか優勝できると思っていなかったです」と今季3勝目を振り返った谷原秀人。国内男子ツアー「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP」の最終日、トータル12アンダー・首位タイからスタートしたもの中盤に失速し、一時は3位に後退。だが「上がり3ホールでバーディを奪えないと優勝はないと思っていました。切羽詰っていましたが、諦めの悪い男でよかったです」と終盤の猛チャージで追いつき、賞金王を争う池田勇太とのプレーオフを制した。

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 最終日を首位で迎えるも3日目終了時点では「ショットの調子を悪さを考えると、崩れる要素が満載なのは自分」と、最終組で回る池田、稲森佑貴よりも不利だと話した谷原。最終日の前半は1バーディ・ノーボギーでハーフターン時には単独首位に立ったが、後半はその言葉が現実に…。

 迎えた最難関ホール・499ヤードの10番パー4。ティショットを右へ曲げて、2打目は出すだけ。3打目もグリーンを捉えることができず。3メートルのボギーを外すと痛恨のダブルボギー。11番はパーでしのぎ、絶対に伸ばしたい12番パー5を迎えたが、池田がイーグル奪取、稲森がバーディ奪取したのに対し、谷原はパー。スタート時に4打差つけていた池田に2打差リードを奪われる展開となってしまった。

 「(メンタル面が)崩壊しそうでしたよ、これ終わったのかな…って」と挫けかけたが、ギャラリーの声援で目が覚めた。「頑張れ!って声をかけてもらって。13番が終わってからキャディに“最低あと3つはバーディを獲ろう”って言ったんです。“なんであんなこといったのかな”って自分では思うんですけど」。14番、15番では伸ばせずも上がり3ホールでの3連続バーディを誓ったという谷原。16番パー3でピンそば1.5mにつけるショットで1つ目を奪うと、17番では「今日一番のショットだった」と振り返る127ヤード、ピッチングウェッジでの2打目を約2mに。土壇場で追いつくと、プレーオフ2ホール目に約7mのパットを沈めて力強いガッツポーズで18番グリーンを囲むギャラリーを沸かせた。

 「こんな調子が悪いときに勝てたのは初めて。“谷原凄いな、アイツ粘っているな”って思ってもらいたかった。我々にとっては1年間のツアー転戦のなかの1試合。大会4日間のうちの1ラウンドですが、ギャラリーの方の多くは1日しかこない。“来てよかったな”と本当に思ってもらえるように一生懸命やるしかない」。

 大会期間中に観たテレビ番組から刺激を受けた。愛するカープ球団のレジェンド・黒田博樹の語った“僕にとってはシーズンのうちの1試合。でも今日見にきてくれたファンにとっては思い出に残る大切な1試合になるかもしれない。(だから)打たれるのが怖い、恐怖との戦い”という言葉の受け売りだが、プロスポーツのトップ選手としての心構えを新たにした。

 「(プレーオフ後に)勇太と話をしましたけど“いい勝負だったね、また来週から頑張りましょう”とそういう風に男子ツアーを盛り上げた幸せ」。今季も残り4戦。観戦に訪れるギャラリーのため、全力のプレーで賞金王レースを盛り上げる。

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