<関西オープン 最終日◇22日◇橋本カントリークラブ(7,127ヤード・パー71)>

 国内男子ツアー「関西オープン」の最終日。首位と5打差の3位タイから出た韓国のチョ・ビョンミンは首位発進のスコット・ストレンジ(オーストラリア)がスコアを5つ落とすなど伸び悩んだ上位陣の中で、3バーディ・2ボギーの“70”をマーク。トータル6アンダーとし、逆転でツアー初出場初優勝を達成した。

アイアンショットに効く 特殊部隊でも教えない?フェースコントロールの秘訣
 これが日本ツアーのデビュー戦。初出場初優勝は1973年のツアー制度施行後4人目(招待外国人選手除く)の快挙。この勝利で今年の残り試合と来年、再来年までの2年間のシード権を得た。

 鋭い目つきの26歳は「まだちょっと実感がわいてこない」と優勝会見で率直な気持ちを口にした。スタート時点では「5打差ついていたので優勝とかはまったく考えていなかった。人のプレーを見ずに自分のプレーをしようと」。

 優勝を意識したのは終盤の17番。ティショットをラフに入れたが残り166ヤード、フライヤーを計算し9番アイアンで放ったショットはピン5メートルの距離につけると、これを入れて2位に2打差をつけた。「心に余裕ができた」と最終18番ではボギーとしたが、1打差で勝利をもぎ取った。

 日本を目指したのはキム・キョンテ(韓国)ら同郷の先輩に憧れたのがきっかけ。冷静沈着なプレーぶりが光ったが、韓国のナショナルチームからプロに入ってからは結果が残せず「ゴルフが嫌いになった」と2年間義務である兵役についた。ゴルフから離れるつもりで、特殊部隊を志願。空挺部隊でかなり厳しい訓練をうけていたという。

 しかし、その過酷さに「やっぱりゴルフのほうがいい(笑)」。除隊後は再びゴルフの世界に舞い戻った。部隊では1,000〜1,200メートルからパラシュートで飛び降りる訓練などで肉体的、精神的にも鍛えられた。「ボクにとってはいい時間だったのかも」。苦しんだ時間の分だけ強くなった。

 今後の目標は「楽しくプレーして、その中で勝っていければ」と複数回優勝を挙げる。韓国語の通訳の方もその経歴を聞いて絶句していたほどの、“特殊”な男。日本ツアーにまた“すごいヤツ”がやってきた。

【最終結果】
優勝:チョ・ビョンミン(-6)
2位T:近藤共弘(-5)
2位T:スコット・ストレンジ(-5)
4位:川村昌弘(-4)
5位T:池田勇太(-3)
5位T:塚田陽亮(-3)
5位T:ブラッド・ケネディ(-3)
8位T:塩見好輝(-2)
8位T:武藤俊憲(-2)
8位T:藤田寛之(-2)
8位T:朴ジョンウォン(-2)

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