<パナソニックオープン 最終日◇24日◇千葉カントリークラブ梅郷コース(7,130ヤード・パー71)>

 「はじまりというか。やっとスタートラインに立ったという感じ」。パナソニックオープンでツアー通算14勝目を挙げた池田勇太は、淡々とこの日の勝利を振り返っていた。

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 「自分でもびっくりするくらいバーディが獲れた」と1番でのバーディから2番では約15ヤードをチップインバーディ。前半の“29”で一気に勝負を決めた展開は劇的だった。2014年の「日本オープン」を制した千葉CC梅郷コースでの2勝目というのも「すごい縁だと思う」とコースとの不思議な相性も感じている。だがむしろ池田は今大会で記した“14”という数字の向こうにある“これから”に視線を向けた。

 このオフはクラブ、ウエアともに契約を一新して文字通り新生・池田勇太としてスタートを切った。「変化は楽しいけど、やっぱり苦労もあるよ」。複数メーカーをバッグに入れるクラブセッティングは、結局国内開幕まで調整が間に合わなかった。ヨネックス製のN1-CBフォージドアイアンはここにきて信頼をおけるまでにフィットしてきたが、開幕直前に変更したドライバーや、最終日を前にシャフトを差し替えた3Wなどクラブの調整もまだ“これから”。「やることはまだたくさんある」。

 4月に挙げた勝利はこれが初めて。シーズンもまだ“これから”が本番だ。これまでの13勝はすべて6月以降に挙げておりそこから勝ち星を積み重ねようにも時間が足りなかった。だけど今年は違う。「早くキリの良い15まで行きたいし、そこまで行ったら今度は16はあんまり好きな数字じゃないから17だな」。もちろん目指す先には未だ届いていない賞金王の称号もある。

 選手会長を宮里優作に引き継いで、選手として見ても“これから”の飛躍を誓う。会長を務めた3年間はスーツを着込んでオフもツアーのために精力的に動き回った。池田自身それを言い訳にすることはないが、「オフに時間が取れたのはやはり大きかった。こんなにオフをのんびりしたのは初めてだからね」と自身のトレーニングに時間を割くことができたのはやはり大きい。会長時は試合中も「何か問題がないか探してしまう」という気苦労からも解放された。

 30歳になって初めての勝利。それを聞いた池田は「あぁそうか。30歳になって初めてだね」と思い出したように語った。そして、「こんなに早く勝てて、これからもっと行くぞという感じかな」。やっぱり最後は目線を遠くに向けた。


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