<マスターズ 最終日◇10日◇オーガスタ・ナショナルゴルフクラブ(7,435ヤード・パー72)>

 海外男子メジャー「マスターズ」は10日(日)、最終ラウンドを行った。トータル1アンダーの3位タイから日本人男子初のメジャー制覇を目指してスタートした松山英樹は“73”で1つスコアを落とし、トータルイーブンパーの7位タイ。2年連続のトップ10フィニッシュは決めたものの、日本男子史上初のマスターズ制覇とはならなかった。

松山、5度目のマスターズの4日間を写真で振り返る
 あふれる悔しさは隠しきれなかった。テレビインタビュー後いったんクラブハウスに引き上げてから報道陣の前に立った松山は、「悔しいですね。フェアウェイのいいところからミスしている。ちょっと色々考えて取り組まないといけない」と勝負の18ホールで頻発した技術面でのミスに唇をかんだ。

 「精神的にきつかった」と振り返ったのはやはり前半の3ホール。4番、5番と連続ボギーを叩くと、6番パー3ではティショットが大きく右に出て木に当たり、松ぼっくりと共に真下に落下。そこからのアプローチもグリーンの激しい傾斜に戻されて手前にこぼれ、ここをダブルボギーとした。この時点でトータル3オーバー。首位の背中が遠くにかすんだ。

 だが、首位に立っていたジョーダン・スピース(米国)がスコアを落として大混戦の様相を呈したバックナイン。松山は「何が起こるかわからない。実際ジョーダンがああいうことになった」とあきらめてはいなかった。12番でスピースが2度池に落としたことによるざわめきを後ろに感じながらの13番では、セカンドをロングアイアンで2メートルのイーグルチャンスにつけた。

 松山も後ろの組のスピースのトラブルは予想できていた。ここが勝負どころだ。だが、イーグルパットはカップをそれて思わず天を仰いだ。「13番のイーグルパットが入ったら追いつくチャンスもあった」。だが、これが勝負の流れか、14番、15番も短いバーディチャンスを逃し追撃の足が止まる。そして、ついに日本人初のグリーンジャケットには届かなかった。

 ショットの状態も、1年間集中的に取り組んできたというパッティングも上り調子でこのオーガスタに入った自信があった。今季は勝利を挙げているという自負もあった。それだけに、4日間通じてパフォーマンスを維持できなかったことに悔いが残る。「試合始まってから思い通りいかないというか。ミスが多すぎる。ロングアイアンとかならわかるけどショートアイアンでミスしたり、予想している感じではなかった」。思いもよらないミスに揺れる中で攻略できるほど、今年のオーガスタは甘くなかった。

 松山は時々間を置きながら言葉を選んで率直な思いを口にした。今大会で得たものは少なくないが勝利には届かなかった。原因はまだ消化できるはずもないが、まだメジャー大会は残されている。優勝争いの中で終えたマスターズウィークは「早かった」と振り返った。「目指しているところに持っていくことができれば、(優勝の)チャンスは増えるのかなと思う」。悔しさはさらなる飛躍を決意させた。

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