<ANAインスピレーション 3日目◇2日◇ミッションヒルズ・カントリークラブ(6,763ヤード・パー72)>

 米国女子メジャー「ANAインスピレーション」は第3ラウンドを終えて、宮里藍と最終組を回ったレクシー・トンプソン(米国)がトータル10アンダーで2014年以来の今大会2勝目に王手をかけた。

宮里藍と身長差を比べると…
 最終ホールは圧巻のイーグルフィニッシュだ。この日はティグラウンドが前に出てプレイングディスタンスは490ヤード。「残りは約207ヤード。少しフォローだったので5番アイアンのフルショットでグリーン真ん中を狙った」。思い通りの軌跡を描いたボールは傾斜でカップに寄って5メートルのチャンスにつけると、スライスラインをねじ込んで18番の大歓声を引き出した。

 その飛距離と型にはまらないスイングに目を奪われがちだが、今大会で注目を集めているのがトンプソンが握る大ぶりな異形パターだ。15センチほどの横幅の左右に円柱状の突起が飛び出した“双眼鏡”のような見た目。「今大会から使いだした“キュアパター”がすごく上手くいっている。パターに自信を持てている」と語るトンプソンが握ると少し小さく見えるのが不思議だが、その異様な風貌になどんな性能が隠されているのだろうか。

 トンプソンが口にした新兵器は、2014年のPGAマーチャンダイジングショーで大きな注目を集めた米国内で注目度の高まっている新機軸パター。双眼鏡のような2つの突起は取り外しのできるウエイトで、左右に配置することでヘッドの動きを安定させてミスヒットに強くする高慣性モーメントを実現。目の錯覚によりアライメントのしやすさにも影響を及ぼすという。フェース中央に刺さっているシャフトは可変式で、アップライトからフラットまで大幅なライ角※の変更が可能。自身の感覚に合った細かい調整を施すことができるのが特徴だ。

 この3日目は「中盤に入らなくてフラストレーションがたまった」と規格外の飛距離で作ったチャンスをモノにできずにいたが、「昨日までのフィーリングを思い出して、自信をもってストロークした。もう少しスピードを出すようにしたら決まりだした」と終盤は立て続けにパットを沈めて上がり4ホールで4アンダーをマーク。不安を打ち消して最終日を迎える。

 「気持ちは変わらないでやる。自分のゲームに集中すること。ポジティブに自分のルーティンに集中したい」。風格漂う21歳は冷静に18ホールを見据えた。

※ライ角 クラブをソールした時に地面とシャフトにできる角度

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