昨季の国内女子ツアーの優勝選手を振り返り、強さの要因を探る“Playback LPGATour2015”。これまで21名の優勝者のスイングを解説してきたが、ここからは優勝こそないものの、飛躍が期待される注目選手を解説していく。第22回目は昨季賞金ランキング14位に入った鈴木愛。ツアー初優勝をメジャー大会で飾るなど次世代を担う21歳の強さの秘密とは…。

【解説】“逆ループ”を利用してクラブを立てる!鈴木愛スイング連続写真(計11枚)
 初シードを獲得して迎えた昨季は開幕第2戦『PRGRレディス』でいきなり優勝争い。李知姫(韓国)にプレーオフで敗れたものの、前年の初優勝がフロックではなかったことを印象付けた。その後も「meijiカップ」で2位に入るなど、優勝こそなかったがベスト10フィニッシュは12回。シーズンを通して安定した強さを見せた。

 ツアープロコーチの辻村明志氏は、鈴木のスイングの特徴に「逆ループを利用してクラブを立ててくるスイングプレーン」を挙げる。

「バックスイングでは大きくインサイドに引く動作は特徴的に見えるだろう。だが、その後のトップからダウンスイングにかけては素晴らしいプレーンでボールに入ってくる。特徴的なバックスイングは“クラブをアンダーから入れてこない(寝かせてこない)ように”という彼女なりの試行錯誤が生み出したものといえる(辻村)」

 また、右足の蹴りをしっかりと使って、下半身から上半身へのエネルギーの伝達がリズム良く上手になされているのも良いところの1つ。「右足が蹴っているにも関わらず、重心は全く浮かない。つまりアドレスからボールを打ち抜くまで腰のラインが伸び上がることがないため、右足の母指球での蹴りを低重心でボールに伝えられている。写真で見ると非常に分かり易いと思いますね(辻村)」。

解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。コーチ転身後はツアー帯同コーチ、キャディとして上田桃子、濱美咲らを指導。今季は上田の出場全試合に帯同し、様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。

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