昨年の国内女子ツアー優勝者の活躍を振り返り、強さの要因を探る“Playback LPGATour2015”。第19回目は昨季「大東建託・いい部屋ネットレディス」で7年ぶりのツアー2勝目を果たした原江里菜。今季の活躍を振り返るとともにスイングの特徴を探っていく。

【解説】“超”ビハインド・ザ・ボール!原江里菜スイング連続写真(計10枚)
 今季前半戦は15試合でトップ10に2度入るも優勝争いに食い込めずにいたが、後半戦初戦の『サマンサタバサ ガールズコレクション・レディース』を1打差・2位タイで終えると次戦『センチュリー21レディス』でも8位タイ。そして好調を維持して迎えた『大東建託・いい部屋ネットレディス』で初日から首位を守り、最終日にイ・ボミ(韓国)、アン・ソンジュ(韓国)に迫られるもプレッシャーに打ち勝ち、完全勝利。「周りの人が諦めないように支えてくれた。諦めさせてくれなかった」と周囲のスタッフに感謝を述べた。

 ツアープロコーチの辻村明志氏は原のスイングを「彼女のようにゆったりと大きなスイングアークを描くフォームはアマチュアの方には参考になります」と評す。

 理由はスイング中に地面を向いている時間が誰よりも長く、頭をしっかりとボールの右側に残した“超ビハインド・ザ・ボール”。つねにボールの右側を見ながら、高くてアップライトなフォロースルーへと打ち抜いていくイメージを持てることができれば、ヘッドアップといったミスは起きないと辻村氏。

 さらにアマチュアに注目として欲しいポイントは、ダウンスイングでの懐の深さとフォロースルーでクラブがしっかりと立っている点だ。「懐の広さをしっかりと作り、クラブの通るスペースが窮屈にならないため、スムーズにインパクトまでクラブを振り下ろせています。またフォロースルーでクラブがしっかりと立っているのはアマチュアにも参考にして欲しい。ダウンスイングでクラブを立てようとするよりは、フォロースルーでクラブを立てようするほうが得策ですからね(辻村)」

 原のゆったりとした大きなスイングの肝は上記の3点だが、辻村氏はアマチュアには“打ち急がないための意識を植え付ける練習”も必要だという。「トップの位置からインパクトまでの間、あれこれ考えているとスイングは非常に難しくなる。いかにダウンスイングでクラブを無心で落とせるかが重要になってきますが、練習時は、通常の心拍数を感じながら、その心拍数より早くならないことを心がけると打ち急ぎのないゆったりとしたスイングアークが身につくので、ぜひ試してほしいですね(辻村)」。


解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。コーチ転身後はツアー帯同コーチ、キャディとして上田桃子、濱美咲らを指導。今季は上田の出場全試合に帯同し、様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。

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