今季の国内女子ツアーの優勝者の活躍を振り返り、強さの要因を探る“Playback LPGATour2015”。第5回目は今季2勝を挙げ、獲得賞金1億円を突破し、賞金ランキング日本人最上位・6位につけた渡邉彩香。今季の活躍の変遷を振り返るとともに、ツアーNo.1の飛距離を誇るドライバーショットのスイングの特徴を見ていこう。

【解説】ツアーNo.1の飛ばし屋・渡邉彩香のスイング連続写真(計10枚)
 開幕から3試合連続予選落ちとなった今季の渡邉だが、第5戦の『ヤマハレディスオープン葛城』で早々とツアー2勝目達成。前半戦は若干浮き沈みがある結果が続いたが、8月の『meijiカップ』以降の後半戦は成績が安定。『NEC軽井沢72ゴルフトーナメント』では2日目に“アルバトロスとイーグルの同日達成”する快挙を見せるなどして2位タイ、『ニトリレディス』でもイ・ボミ(韓国)との優勝争いに敗れ惜しくも2位など、上位フィニッシュが続けると、終盤の『樋口久子 Pontaレディス』では今季2勝目。日本人の複数回優勝は渡邉と成田美寿々の2選手のみだった。

 圧倒的な飛距離のアドバンテージを活かし、他選手よりも短いクラブでセカンドショットが狙えるだけに噛み合えば爆発的なスコアをたたき出す可能性が高い渡邉。最大の武器となるドライバーショットについて、ツアープロコーチの辻村明志氏は「アドレスからトップまで両ヒザの間隔が変わらず、腹筋背筋で捻りあげるバックスイングが特徴。トップの位置で腹圧がしっかりと入り、ダウンスイングにかけ腕の引き付け(タメ)が非常に強く速い振りを実現できるので、大きな飛距離に繋がっています」と説明する。

 また「インパクトからフィニッシュにかけお腹や胸が空を向かず、低く長いフォロースルーがとれている(辻村)」ところはアマチュアゴルファーにも参考になるポイントだという。

 『ザ・クイーンズカップ』『HITACHI 3ツアーズ』などにも出場し“ツアーの顔のひとり”に成長した渡邉。オフの課題と話すアイアンにさらなるキレが見られれば、来季は今年以上の勝ち星を手にする可能性は十分あるだろう。


解説・辻村明志(つじむらはるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。コーチ転身後はツアー帯同コーチ、キャディとして上田桃子、濱美咲らを指導。今季は上田の出場全試合に帯同し、様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。

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