<TOTOジャパンクラシック 最終日◇8日◇近鉄賢島カンツリークラブ(6,506ヤード・パー72)>

 40歳のベテランの目はもう真っ赤だった。同組の上田桃子も「カリーが泣いてるからこっちもつられそうになった」と語るほど思い出深い18ホール。「今日はコンディションが難しくてプレーに集中していたので他のことを考える余裕はなかった。最終ホールまでは」。最後は3連続バーディで締めくくったカリー・ウェブ(オーストラリア)が、今大会を最後にキャディのマイク・ペターソン氏との15年間に渡るコンビに終止符を打った。

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 ウェブとペターソン氏がタッグを組んだのは2001年シーズン。別れが日本なら出会いも日本だった。当時・福嶋晃子のキャディもしていたというペターソン氏に、瀬田GCで行われた2000年の今大会でウェブが声をかけたのが始まり。翌年からタッグとしてツアーを転戦するようになった。

 ウェブがこの15年を振り返る。「マイキーはいつも自分に良くしてくれて、忠実なキャディでした。一番の思い出は2006年のクラフト・ナビスコ選手権。最終日の18番で3打目が直接カップに入った時、彼がバッグを担いだまま抱きついた瞬間ですね」。ロレーナ・オチョア(メキシコ)とのプレーオフを制した劇的なメジャー勝利の思い出は今も鮮明だ。

 「大事な友だちでもあったし、存在がありがたかったけど、彼の将来も考えてPGAツアーの選手からオファーがあれば行ってほしいと言っていた」。別れは相棒を思えばこその決断。ペターソン氏にはPGAツアー2勝のジョン・センデンから誘いが届き、2週間後のオーストラリアでのイベントからキャディを務める。ウェブも笑顔でその背中を押した。

 涙を拭いながらクラブハウスに引き上げるウェブに付きそういつもと変わらぬ後ろ姿。「これは、彼女にとっても、僕にとっても新たなスタートだよ」。ベテランキャディはその思いを笑顔で代弁して、再びボスの背中を追った。

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