<日本オープンゴルフ選手権競技 2日目◇16日◇六甲国際ゴルフ倶楽部 東コース(7,394ヤード・パー72)>

 『日本オープンゴルフ選手権競技』2日目。1アンダー・35位タイからスタートした小平智が“62”でトータル11アンダーの単独首位に浮上。フロントナインは日本オープンとは思えない圧巻のバーディショーだった。

西日の中17番でチップインバーディを決める小平智
 いきなりの4連続バーディ発進で先にホールアウトしていた池田勇太の8アンダーに詰め寄ると、さらに3つ伸ばし前半は“29”。首位タイでのハーフターンとなる。後半は勢いが落ち着き14番まで1バーディに留まるも、15番で同じくスコアを伸ばしていたアマチュアの金谷拓実に1打差でかわされると、もう一段ギアを上げた。

 「16番のティグラウンドでビハインドになって“アマチュアには負けられないな”と。キャディに“ここから2つ獲るよ”と宣言したらそれ以上の結果になりました」。

 初日のホール別難易度トップ3を占めた16番からの上がり3ホールで3連続バーディで、この日積み上げたバーディは11個。“62”は自己ベストのみならず『日本オープン』での最小ストロークの新記録を樹立する数字となった。「(記録を聞いて)素直にうれしい。スコアは数えていなかったし自分のプレーに集中していた。“ゾーン”に入っていたんですかね」。

 “攻めの気持ち”貫いたのが要因とホールアウト後に語った小平。「マイナスなことは考えないことだったり、攻めの気持ちだったり、最近脳に関する勉強をしているんです」と、ここ数か月で取り組んでいる“脳をコントロールする”というトレーニングが活きたのだという。

 トレーニングを始めたキッカケは、林成之著“「勝負脳」の鍛え方”という書籍を知人に薦められたこと。「内容に興味を持って、ゴルフの調子がいいのに成績が伴わない、もどかしいという現状を変えるために何かあれば」と、著者である脳神経外科医の林先生にアドバイスを求めた。

 「昔、ナショナルチーム時代にメンタルを勉強したことはありますが、自分が感じていたことを超えていた。手足は脳からの指令で動いているということが今後のトレーニングにつながると思ったし、日本人がビッグスコアを出せないのは“脳がストップをかけてしまう”こととか…」とこれまでの自身のメンタルコントロールの概念を覆がえされた。今は「マイナスなことを考えないというか、バーディを獲るのが当たり前。コースが難しいとかは関係なくね」という考え方を脳に刷り込んでいる。

 現状を打破したい気持ちから新たなトレーニングを取り入れたのも、かねてから持つ世界で活躍したいという思いの延長だ。「岩田(寛)さんのようにいけるわけでないし、コツコツと下からいきますよ」。

 『日本オープン』は世界ランキングに影響するポイントがシーズンで最も高い大会だけに優勝して世界ランキングを上げたいという願いもある。そして「日本オープンに出てこそプロゴルファー。1年間のなかでのモチベーションになっているし、勝ちたい」と初めてレギュラーツアーに出場した思い入れの深い大会でプロゴルファーとしての足跡を残したいという熱い思いも持つ。

 2位と3打差をつけて迎える残り2日間は「今日みたいなゴルフはできないですけど、優勝を意識してメリハリのあるゴルフをしたい」。メジャー2勝目の先には新しい自分がいるはずだ。

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