<日本プロゴルフシニア選手権 住友商事・サミットカップ 3日目◇10日◇サミットゴルフクラブ(6,935ヤード・パー72)>

 優しい語り口と豊富な知識に裏打ちされた解説。「ラウンドレポーターはお馴染みの田中泰二郎プロです」ってテレビ中継じゃない。この日は選手・田中泰二郎。トータル1オーバーの31位タイからスタートすると8バーディ・ノーボギーの“64”を叩き出し、トータル7アンダーの5位タイに急浮上を果たした。

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 初日こそ強風に翻弄されて3オーバーと出遅れたものの、「今週は体が動くようになって、上手く噛みあうようになってきていると思っていた」と好調を実感しながら予選を通過すると3日目に大爆発だ。安定したショットでつけたチャンスを立て続けに沈め、平均パットは全選手中1位の1.4615。「びっくりです。みんなびっくりしていると思うけど、僕が一番びっくりしています(笑)“64”はどこかで1回出ているけど、2回はない。“キャリアロー”タイですね」。

 7つスコアを伸ばして迎えた最終18番パー5は、「アイアンがひらひら〜っていう球が出た」とグリーン右に外すも、そこからピンまで約12ヤードのアプローチがもう少しでイーグルかというスーパーショット。このシーン、“レポーター”田中プロ、状況を解説してください。

 「行ったところのライも良かったので、なんとかなるかなという感じですね。エッジまで7、8ヤード。そこからピンまで5ヤード。グリーンが受けていたのでピンとエッジの間にボールを落とせば寄るアプローチでした」。カップに蹴られたボールは50センチに止まりバーディフィニッシュ。回想は「これが明日につながる保証はどこにもない」と警戒なジョークで締めくくった。

 2年前の今大会ではぎっくり腰になってプレーが出来ず、昨年も予選落ち。「今日は3日目をプレー出来るだけで大満足という感じでプレーした」という無欲のスタートだった。2番から連続バーディを奪って波に乗ると勢いづいたままフィニッシュ。「解説をしていても今日の僕みたいな日は、チャンスをモノにして、ピンチはリカバーを効かせていけますよね。振り返ればそういった選手達の姿に今日の僕は少し重なったのかなと思います」とビッグスコアに頷いた。

 首位とは5打差。かすかにタイトルも見える位置で最終日を迎えるが、「全然見えない(笑)ストローク的には逆転可能かもしれないけど、とんでもない人が上にいるし、たまに“64”が出た人間が明日も出るわけがない」。優勝がかかる最終日へ向けても無欲を強調して、マイクを置いた。

【3日目の順位】
1位:室田淳(-12)
2位T:奥田靖己(-9)
2位T:尾崎直道(-9)
4位:ポール・ウェセリン(-8)
5位T:白浜育男(-7)
5位T:田中泰二郎(-7)
5位T:杉原敏一(-7)
5位T:グレゴリー・マイヤー(-7)
5位T:中根初男(-7)
5位T:大山健(-7)

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