<ANAオープン 初日◇17日◇札幌ゴルフ倶楽部・輪厚コース(7,063ヤード・パー72)>

 「ドライバーでアドバンテージを取っていくゴルフをしたい」と語ったのは4アンダーの4位タイスタートを決めた石川遼。その石川が「めっちゃいいっすよね」と羨望の眼差しで見つめるのが、ツアー屈指の飛ばし屋・諸藤将次だ。その諸藤が今季2度目の予選通過へ初日を2アンダーの14位タイで終えた。

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 左手親指の痛みが限界に達してツアーから離脱したのが2013年の「つるやオープン」。約2年の治療期間を経て、特別保証制度の出場資格※によりツアーに復帰したのが今年の開幕戦だった。しかし、今季はここまで13試合を戦うも予選通過はミズノオープンの1度のみ。久々の初日好発進に「久々初日アンダーです。最近はアイアンが良くなってるのでティショットがそこそこいってくれれば」とまずは胸をなでおろした。

 今大会前の火曜日。諸藤と練習ラウンドを共にした石川は真顔で言った。「もう、諸藤さんは全ドラ(全部ドライバー)でいいじゃないですか。ハマれば勝てますよ」。“飛ぶけど曲がる”のはロングヒッター永遠の悩み。諸藤も「曲がったらどうしようと」有り余る飛距離がありながらドライバーを握れずにいたことも確かだ。石川からぶつけられたシンプルな言葉は胸に響いた。だが、実はその言葉は石川自身にも向けられていた。

 石川が主戦場にするPGAツアーのハードなセッティングは、ティショットからミスに対して日本ツアーとは比較にならないペナルティを課してくる。日本ではドライバーのアドバンテージを武器に勝利を積み重ねた石川も、それを恐れていつしかドライバーを握る回数が減っていた。それを反省した石川は「すぐに飛距離が戻るわけでもないけど」と語りながらも今大会からドライバーでの攻めに転じて、結果を出している。その姿は懸命にもがく諸藤にも勇気を与えてくれる。

 「遼もドライバーが悪いなりに全部ドライバー打っている。(ドライバーを)“打たなくなると打てなくなる”って言っていて。それだけ気持ちが強いですね」。平均295.40ヤード。現在ドライビングディスタンスランク7位。怪我はもうなんの問題もない。「曲がってもそこからやればいいやって感じでできている。前は曲がったらどうしようと思っていたけど、今はボギーを打ってもバーディを獲ればいいって思ってやっている」。石川の思いは飛ばし屋の気持ちを確かに変えている。

※(21)トーナメント規程第31条に規定する特別保障制度の適用を受けた者

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