<フジサンケイクラシック 2日目◇4日◇富士桜カントリー倶楽部(7,471ヤード・パー71)>

 「やばいな、キョンテ…」。リーダーボードを見た選手たちから驚きが漏れた。現在賞金ランク首位に立つキム・キョンテ(韓国)が『フジサンケイクラシック』の2日目を“64”で回り、トータル8アンダーでホールアウト。難コースに多くの選手が足踏みする中、一人別次元のゴルフで単独首位に立った。

国内男子ツアーをフォトギャラリーでチェック
 圧巻だったのは前半の“バーディショー”。「今日は1番で10mのバーディパットが入ってくれたのが大きかった」とスタートで流れに乗ると、4番までに3つバーディを奪った。続く難関5番・パー4(501ヤード)をパーで切り抜けると、7番から3連続バーディを奪取。ハーフ自己ベストとなる“29”を叩き出し、首位の李京勲(韓国)を捉えた。比較的伸ばしやすいINコースの後半は2バーディ・1ボギーで1つ伸ばすに留まったものの、後ろを振り向けば2位とは3打差。今季3勝目へ向け、最高の形で決勝ラウンドに迎えることができた。

 2010年に日本ツアー賞金王に輝き“鬼”の異名をとったキョンテだが、今季開幕までは2012年『フジサンケイクラシック』での優勝以降、勝利から遠ざかっていた。米国男子ツアー挑戦のために飛距離アップを試み、ジュニア時代から続けてきたゆっくりしたスイングリズムを変えたことで長く“低迷”することとなった。それでも今季1勝目を挙げた『タイランドオープン』では「徐々に昔のスイングに戻ってきた」と復活の手応えを感じた。「今年はもっと勝ちたいですね」とその時の宣言どおり、早々に『ミュゼプラチナムオープン』で2勝目を挙げ、ツアー前半戦を引っ張った。

 だが後半戦初戦の『RIZAP KBCオーガスタゴルフトーナメント』31位Tで一抹の不安が生まれた。「先週は4週休んでの初の試合でショットが全然良くなかった。“後半戦大丈夫かな…”と」。

 自信に揺らいだまま今大会を迎えたキョンテだが「自分が調子がいい時には“バーディも出るが、ボギーも出る”ゴルフですが、今は自信を持っていないだけに安全にやれているから、ボギーが出ないんだと思います」と不安を逆手にとってのプレー。「今までは試合では“30”しか出したことがなかった。あまり大きなスコアを出せるタイプではないので」と謙遜するが、やはり調子は良いのだろう。

 これまでのハーフベストは“30”。2010年『ダンロップフェニックス』『JTカップ』で2度出した記録した。“あの頃”を越えて進化を遂げたキョンテに対抗できる選手は現れるだろうか。

<ゴルフ情報ALBA.Net>