<全英オープン 第3ラウンド◇15日◇セントアンドリュース・オールドコース(7,297ヤード・パー72)>

 1953年のベン・ホーガン以来となる同一年のメジャー3連勝へ。立て続けに悪天候に見舞われた今年の「全英オープン」は4日目にして第3ラウンドを終了。今季メジャー2勝のジョーダン・スピース(米国)が鮮やかなカムバックを果たし、トータル11アンダーの4位と偉業達成を間近に見据えて54ホールを終えた。

松山英樹とがっちり握手を交わすジョーダン・スピースなど全英写真集
 昨日まで25時間15分に渡った第2ラウンドは、フラストレーションをため込んだ。パットの名手として知られる21歳が1ラウンドで実に3パットを5回で“37”パット。一目でわかるほどの苛立ちを抱えたままのラウンドだった。強風のため中断となった前日もひときわ声を大に運営を批判したのはスピース。「コースに出て実際に見たら、状況は違う。すぐにプレーを止めるべきだった」。その怒りは自身のふがいないパフォーマンスのはけ口ようにも思えた。

 しかし、この日は別人だった。冷静に自身のパッティングに立ち返りと即座に結果につなげていく。「左にミスをしていて、10番くらいから上手く修正できた。難しいバックナインで4バーディノーボギーはグレートだ」。クロスハンドグリップから軽いフォワードプレスで始動するストロークはスムーズにボールをラインに乗せた。

 順延により競技が月曜までずれ込んだこともスピースに幸運をもたらした。前週は米国PGAツアー「ジョンディアクラシック」で今季4勝目を挙げたが、米国からの移動時間などを考えると全英制覇に向けてはリスキーなスケジュールだという声も多かったことは確かだ。しかし、大幅なスケジュールのズレによりなかったはずの時間が、できた。「マンデーフィニッシュが逆にアジャストできる時間を与えてくれたんだ」。

 2つのメジャータイトルを手にしたことも、スピースの気持ちに安定感をもたらしている。「少しは気が楽だよ。ネガティブなことは何もない。チャンスがあって勝てなくてもそれはそれで仕方ないと思っているんだ」と語る中にも確かな自信がのぞく。「そんな姿勢だからこそ、余裕を持ってチャンスがあるときにしっかりつかむことができる。今日の夜も気を楽にして寝られると思う」。偉業に挑む21歳はどこまでも冷静に。気持ちを爆発させるのは18番グリーンと決めている。

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