<全英オープン 事前情報◇15日◇セントアンドリュース・オールドコース(7,297ヤード・パー72)>

 「マスターズ」「全米オープン」に続くメジャー3連勝を狙うジョーダン・スピース(米国)が前日水曜日に公式記者会見に臨み、セントアンドリュースで開催される「全英オープン」への意気込みを語った。予選ラウンドの同伴競技者となる松山英樹については「ヒデキは有力な若手の一人で、将来的には多くのメジャーを勝つだろう」とコメントした。

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【以下は記者会見一問一答】

Q 優勝してクラレットジャグを手にできたら、それはジョーダンにとってどんなことを意味するか。
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JS 最高だろうね。一生忘れないだろう。セントアンドリュースで開催された全英オープンを見たことがあるが、ゴルフの聖地で全英オープン選手権をプレー… ゴルフにおいて、これ以上特別なことはほかにはないんじゃないかな。時間はあまりないけど、練習はたくさんできた。準備はほぼ万全だ。先週からこのトーナメントにかけて、フィーリングはとてもいい。過去2か月間、フィーリングがとてもいい。だから、非常にワクワクしている。全英オープンに優勝できたら感無量さ。それがセントアンドリュースで達成できたら、これより嬉しいことはない。

Q 今週勝てれば、ベン・ホーガンが持つシーズン最初のメジャー3連勝の記録に並ぶ。
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JS すでに今年は、僕とチームに素晴らしいことが起きている。ゴルフの歴史上で一人しか達成していない年間グランドスラムを狙える機会は、そうは巡ってこないはずだ。楽しみだよ。ただ木曜日になれば、このことは頭の中から消えている。普通のイベントの一つと考えられるか否か。どうやって優勝争いに食い込むかが大切。それは自分でも分かっている。

Q 天気に左右されるのが全英オープンだが、フラストレーションは溜まるものか。
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JS 楽しいよ。もしいい天候を楽しみたいのなら、カリフォルニアでも行っている(笑)。ここに来る理由は、タフなコンディションで戦うため。一時間毎で天気が大きく変わるから、どのような環境でプレーするのかは誰にも分からない。できることは、ポジティブ思考でプレーに臨むだけだ。木曜日は天気が良さそうでスコアを稼がなければならないから、少しプレッシャーはかかる。金曜日は午前中が雨で午後は強風の予報だから、選手たちは非常に厳しいコンディションの中でのプレーが強いられる。自分がどこに当たるかは分からないし、それがここでのチャレンジの一つでもある。ナイスショットをしても、でこぼこのフェアウェイでキックしてポットバンカーに入るかもしれないし、突風でバンカーに送り込まれる可能性もある。逆境をどう凌いで、いかに早く反発するか。僕的には、可能な限りポジティブな姿勢で試合に臨むよ。

Q 過去6カ月の成功、そしてその前と何が違うのか。今週に向けて小さなアジャストをした点などもあるのか。
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JS 8、9年前と大きな変化はない。今年は30センチ以内のパッティングを改善する必要があった。全体的にパッティングは改善の必要があって、自分に適した新しいドリルを見つけてより多くの時間を割かなければならなかった。どのようにラインアップできているか、フィーリングの良いストロークができているか、といったようにね。今週はアプローチショットの弾道のコントロールを重視して練習している。時速約65キロの状況もあり得るから、それに合ったパンチショットが楽に打てるように。同時に、グリーンがあまり大きくない時に備えて、ピンそばを狙えるような高いボールも練習している。大会に向けて色々なショットが打てるようにしたのが、アジャストメントと言えるかな。

Q 現地入りが遅いといった話も出ているが、ジョン・ディアクラシックではしっかりと結果を出した。遅く入ったことで余計なプレッシャーを避けたり、見ていなかったものが見られたなど、ポジティブな部分も多いのではないだろうか。
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JS そうでもない、かな。とはいえ、勝利に文句を言う人はいないはずだ。(先週の)最大の狙いは、週末のプレッシャーに対応してベストパフォーマンスを出すことだった。そういった状況で僕がどのような傾向に陥るかを分析して、メジャーのプレッシャーに当てはめて、微調整をすることだったんだ。結果的に考えていたゲームプランどおりにことが運んで、試合ではそれが実践できた。万事うまくハマって、満足している。

Q ゴルフシミュレーターで準備をしたらしいが、その成果はありそうか。
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JS やった価値はあったと思う。シミュレーターでもオールドコースを試したし。とはいえ、それが今大会に向けての準備だとは当然言わない。現場では風によって状況は大きく異なる。(シミュレーターのあった部屋は)気温20度に保たれて、エアコンから強風も出てこなかったしね(笑)。現地に到着して本格的な準備が始まった。月曜日に18ホール回って、昨日も10ホールプレーした。水曜日もフルで回る。普段の大会よりも多めにプレーするけど、このコースはトリッキーだから準備が必要だ。

Q 全米オープンでは、すでにメジャー優勝を飾っているからほかの選手よりも経験があると自分を落ち着かせたと話していた。しかしここでは逆に、2勝しているのを忘れてプレッシャーがかからないようにも思える。
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JS そんなことはないけどな。ただ有利な面と不利な面があるのは確かだ。ほかのメジャー未勝利の選手が追いかける同じような状況になったら、有利になるかもしれない。それでもプレッシャーは常にある。チェンバーズベイでも当然あった。ただ経験を利用することはできた。一方で、2勝しているからといって3勝目を意識しすぎて、余計なプレッシャーはかけたりはしない。木曜日にティーグラウンドに立った際、考えるのはメジャー3連勝ではない。全英オープンというスペシャルな大会で優勝すること。問題は特別だということを忘れられるか否か。セントアンドリュースという環境であり、過去の偉大なチャンピオンの顔ぶれであり、エリートの仲間入りができるという面となる。これらを頭から消し去るほうが、メジャー3連覇について忘れるよりはるかに難しい。

Q 今年新シーズンを迎えるにあたり、ピークを調整して照準をメジャーに合わせるために何か変えた部分はあるのか。
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JS フィジカル面でいえば、メジャーで1週間戦い抜けるようにした。トレーニングで体重を気にして、 メジャーに戦える、自分に最適の体重を維持するようにしている。ボクシングじゃないけど、ベストの状態であれば1週間を乗り切れる十分なスタミナがある。その効果がてき面に感じられる試合もある。またキャメロン(コーチ)と一緒に練習しているのは、異なった大会でボールの飛び方を変えて、ほかのショットも調整している点だ。オーガスタではオーガスタの、全米オープンでは全米オープンのスペックがあって、当然全英オープンはまた異なったボールフライトで試合に挑まなければならない。全米プロはまだ決めていないけどね。前の3大会については、僕のゴルフすべての面で、良い戦略が練れている。

Q メジャー2連勝して、ほかの選手はジョーダンを恐れているのではないか。
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JS ハハハ、僕がそんなタイプに見えるかい? 僕は距離があまり出るわけではない。みんながタイガーを恐れた理由の一つは、あの飛距離だと思う。一方、僕らの場合はいかにボールをカップに入れるかの方法を見つけたんだ。ほかの人は分からないけど、もしリーダーボードにロリー(マキロイ)やダスティン(ジョンソン)、バッバ(ワトソン)の名前があったら、逆に「やってやろう」という気持ちになるけどね。

Q 松山英樹と再び同組となった。
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JS ヒデキは一緒にプレーしていて楽しい相手だ。気楽にプレーができるパートナーだよ。彼は真っ直ぐ遠くにボールを飛ばすことができる。パットも上手いし、理にかなったプレーをする。ここで必要なローショットを打っているヒデキの姿を見たこともあるし、様々なショットを打てる。今週も優勝のチャンスがある選手だし、一緒の組でとてもハッピーだ。日本に行った時には、楽しい時間を過ごさせてもらったしね。日本でもバトルをしたし、当然米国でも何度も戦っている。ヒデキは有力な若手の一人で、将来的には多くのメジャーを勝つだろうね。

Q 特大のプレッシャーにも負けないジョーダンの精神的な強さはとてもすごい。その強さはどこから来るのかな。
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JS 分からない。ビジュアライゼーションだと思う。あとは、両親にどのように育てられたか。あとは負けん気の強さ。色んなスポーツで弟といつも張り合わなければいけなかったからね。もう一つはキャメロンだ。彼は小さいところを目指せば、ミスした時のダメージも小さいという哲学を持つ。プレッシャーを感じるしびれる場面で小さいターゲットを狙えば、ミスした場合も小さなダメージで済む。例えば、フェアウェイだ。自分が2アップだとして、残りはパーを取ればいい場面。単純に大きなフェアウェイを大まかに狙うのか、それとも左にある木の小枝を狙っていくのか。確率的には、落ち着いてそこを狙えば、そのターゲットを大きく外すことはないでしょ? 緊張感のあるシチュエーションでそういったことを考えると、自分の頭の中がよりゼロへと近づいていく。僕にはこの哲学がうまく働いている。これがキャメロンのメンタルアプローチなんだ。それを使って、どれだけ我慢をして優勝ができたかの過去の経験を考える。なぜかといえば、最終日は2ラウンド、3ラウンドやるくらい精神的にタフな状況だからさ。


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