<中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン 最終日◇24日◇中京ゴルフ倶楽部 石野コース(6,459ヤード・パー72)>

 愛知県にある中京ゴルフ倶楽部 石野コースで開催された国内女子ツアー『中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン』。「優勝して長尺を使う人にもチャンスあると示したい」と話していた吉田弓美子が、見事短尺パターでは初となる栄冠を手にした。

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 吉田はアンカリング(クラブの一部を体に固定してストロークする方法)が2016年から禁止されることから、今シーズンより短尺パター(セレクト ニューポート2 (13年))を使っている。そのパターと出逢ったのは今年の初めだという。

 「1月に川満陽香理さんたちと一緒にアメリカで合宿したときに彼女が使ってて。いろいろなパターを試してる時期だったから“ちょっと貸して”と軽い気持ちで使ったらすごく良くて」と一目惚れ。すぐに導入を決めた。

 馴染めない時期が続いたが、今週ヘッドアップ対策として“どんなライン、どんな距離でもストロークしてから顔を上げること”を意識してから激変。今大会では10メートル以上のパットを沈めるなど、優勝の立役者となった。

 しかし、まだ不安は残るようで最後のバーディパット(結果はショートして決められず)の時には手が震え、思わず「長尺が欲しい!」と思ってしまったという。

 それでも新相棒が活躍したことには変わりない。今回の優勝でさらに信頼度は増すだろう。その証拠に優勝インタビューでは「(今のパターを)一生愛します!(笑)」と永遠の愛?を誓っていた。

 加えて吉田がすごいのは、以前から使っていた長尺パターとしっかりけじめをつけていたところだ。

 昨年から吉田は何度か短尺パターを使用していたが調子は上がらず、その度に長尺に戻す日々が続いた。デッドラインは徐々に近づいてくるのは誰よりも自身が分かっていた。だが、なかなか手放すことができなかった。

 優勝が無いまま迎えた10月。一向に調子が上がらない。「このままの状態じゃ今年は優勝は厳しい」と感じた。その時に「成績に関係なく、2015年の初めから短尺一本で行く」ことを決める。そして、なんと残りの試合を短尺パターの試用期間にするのではなく、今まで使っていた長尺とのけじめをつける戦いに当てることにする。

 「長尺は私のゴルフ人生を支えてくれた大切なもの。だから、残りの試合このパターでいっぱいベスト10に入ろう」と決意した吉田。それから『樋口久子 森永レディス』で3位タイ、『大王製紙エリエールレディス』で8位タイに入るなど、別れを決めた相棒と何度もリーダーボードをにぎわせた。

 その後は、決断したとおり何度か使ったものの、今年の1月にアメリカに行くときにキャディバッグから抜いてからは一度も手にしてない。「家にぽんっと置いてあります(笑)」と意外とあっさりした別れだったようだ。

 そうして迎えた新しいパートナーに対して、優勝インタビューで飛び出した生涯一筋宣言。気分転換でパターを替える選手が多い中、一目惚れした“彼”とこのまま歩んでいくことを決めた。だが男女の未来と同様、このあとどうなるか誰にも分からない。言葉通りずっと愛し続けるのか、はたまた浮気をしてしまうのか。来週以降、吉田のパターから目が離せない。

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