<中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン 2日目◇23日◇中京ゴルフ倶楽部 石野コース(6,459ヤード・パー72)>

 国内女子ツアー『中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン』の2日目。3位タイからスタートした吉田弓美子は7バーディ・ノーボギーと猛チャージ。トータル11アンダーまで伸ばし単独首位に浮上した。

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 「調子は昨日よりも全然良かった」と振り返るこの日のラウンド。出だしの1番で8メートルを決めると、7番から3連続バーディと前半からエンジン全開。さらにバックナインでも手綱を緩めずにバーディを3つ重ねてフィニッシュ。追いすがるジョン・ジェウン(韓国)を突き放し、混戦から頭1つ抜け出した。

 「何よりもパッティングがすごかった」という吉田。この日は5メートル以上のバーディパットを次々に決めた。15番では「本当に長かった!」と語る3.5メートルを沈めパーをセーブ。パッティングがノーボギーラウンドを支えた。

 そんな吉田がグリーン上で手にするのは、去年までの相棒・長尺パターではなく単尺の『セレクト ニューポート2 (13年)』。アンカリング(クラブの一部を体に固定してストロークする方法)が2016年から禁止されることに備え、今シーズンから導入したモデルだ。

 「1月に川満陽香理さんたちと一緒にアメリカで合宿したときに彼女が使ってて。いろいろなパターを試してる時期だったから“ちょっと貸して”と軽い気持ちで使ったらすごく良くて。それでこれにしよう」。

 だが、去年も何度か単尺パターで戦っていたとはいえ、すぐに結果には結びつかない。試行錯誤を繰り返す中で、『フジサンケイレディス』で、昔から単尺時に常にやっていたクロスハンドではなく順手も試してみた。「でも、手首が遊んじゃって。順手の方が純回転で転がるようになったんですが、上半身全体でストロークできず思っていたラインに出せなかった。だから初日にすぐやめました」と暗闇を彷徨った。

 そうして迎えた今大会。「最近特にヘッドアップがクセになっていた。そこで今週はどんなライン、どんな距離でもストロークしてから顔を上げるようにしよう」と誓った。すると、初日から面白いようにボールがカップに吸い込まれた。今やスコアメイクに欠かせない存在へとなりつつある。

 それでもまだ不安は残っている。「すごい良いんですけど、まだ気持ちよくストロークできない部分があります。それにやっぱり単尺は緊張しますよね」と全幅の信頼はまだ置けない。だが、吉田には優勝して証明したいことがある。

 「私にとってアンカリング禁止は人生を左右される出来事なんです。本当に次の人生を考えなきゃいけないくらいの気持ちでオフを過ごしました。だから今回単尺を使って優勝して、長尺を使ってる選手に、“替えても大丈夫だよ。チャンスあるよ”ということを示せたらいいですよね」。

 「今年はパターにいっぱい向き合って1つ1つ積み重ねてきた。だから明日の単尺での優勝争いでどういう影響がでるのか。不安でもあるけど、楽しみでもあります」。多くの選手が帰る中、遅くまでボールを転がした吉田。短い相棒で栄冠を掴み、悩める多くの選手に勇気を与えることができるか。

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