<フジサンケイレディスクラシック 最終日◇26日◇川奈ホテルゴルフコース 富士コース(6,367ヤード・パー72)>

 待ちに待った初勝利はこれ以上ないくらい劇的なものだった。国内女子ツアー「フジサンケイレディスクラシック」の最終日。3位タイからスタートした藤田光里が劇的な展開で見事ツアー初優勝を挙げた。

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 最終日最終組でのスタートだったが力みはなかった。「上が伸ばすと思ったし優勝は厳しいと思った。だから頑張りすぎず守りすぎずにアンダーパーで回れれば」。すると前半3バーディ・ノーボギーで3つ伸ばし、ライバルたちに後れを取ることなく優勝争いに加わり折り返す。

 そして優勝を意識したのは12番、普段は見ないボードを見たときだった。自分の名前がボードの上位にあるのを確認、「そこからもう一度頑張ろうって思った」。難しいホールが続く川奈のINコースをボギー1つで乗り切り、上位6人が6アンダーで並んだまま最終ホールへ歩を進めた。

 その最終18番はフェアウェイのアンジュレーションに加え、グリーン手前には2つのアリソンバンカー。難コース川奈の中でも最難関ホールの1つで、今日バーディを奪ったのは仲宗根澄香1人だけだった。パーでプレーオフ、ボギーで脱落とまさにサドンデスの状況で最後のドライバーを握った。

 力強く振りぬいたティショットはフェアウェイど真ん中を捉え、残り148ヤード地点へ運ぶ。「グリーンの真ん中を狙って2パット。パーでプレーオフは覚悟しよう」と腹をくくった。そんな気持ちとは裏腹に、何度も仕切りなおして放ったセカンドショットはグリーンは捉えられずエッジへ。ピンまで5mと微妙な距離が残った。

 同組の一ノ瀬、金ナリ(韓国)がバーディパットを外して迎えた自分の打順。ここで藤田は迷わずパターを手にした。「カップの手前で曲がるようなことはしたくないな」と気持ちを引き締めたときに、あることが頭をよぎる。「そういえば今日、下りのフックラインを外してない」。

 この日奪ったバーディはすべてが下りのフックライン。今から打つのも同じようなラインだった。「気持ち悪い感じはしない」。そうして放った一打は、導かれたようにカップへ吸い込まれた。史上初となるファイナルQT1位&新人戦優勝で鳴り物入りした大物が見事2年目で栄冠を手にした。

 ウイニングパット後のグリーンでは涙を浮かべていたが、優勝インタビューでは「複数回優勝したいです」とすぐさま次の目標に目を向けていた。「今は海外は考えていません。迷うことなく2勝目、3勝目を挙げていきたい」。20歳の美人ゴルファーは次のなる目標に突き進む。

<ゴルフ情報ALBA.Net>