<伊藤園レディスゴルフトーナメント 最終日◇16日◇グレートアイランド倶楽部(6,639ヤード・パー72)>

 昨年までダンボール工場に勤めながらゴルフを続けていた苦労人が、ツアーフル参戦1年目で栄冠を掴んだ。

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 国内女子ツアー「伊藤園レディス」の最終日。首位と1打差の3位タイから出た前田陽子は幸先良く1番で5メートルを決めてバーディを奪うと、前半で3つ伸ばし首位発進の原江里菜と並んで後半へ。その後は17番までパーを重ねると、18番では2.5メートルのバーディパットを決めきれずボギーに。原は終盤に3連続ボギーを叩き優勝戦線から姿を消し、この日5つ伸ばすチャージをかけた大城さつきとならびトータル9アンダーでホールアウト。決着はプレーオフに持ち込まれた。

 18番の繰り返しで行われたプレーオフ、1ホール目は両者パー。2ホール目で大城が1.5メートルのパーパットを外し、パーでまとめた前田が優勝。前田は「大城さんが外すとは思っていなかった」と驚いていたが、自身の優勝が決まった瞬間には目には光るものがあった。

 昨季QTで12位に入り掴んだ今季の出場権。昨年から482試合の最多連続出場記録を持つ“鉄の女”今堀りつから指導を受けている前田。「出られる試合は全部でよう」と今年は「日本女子オープン」と「ミズノクラシック」以外の全試合に出場。疲労もあるなかで師匠から「気合が足りていない!」と怒られながらも、ゴルフの腕を磨いてきた。

 昨晩に「今日、5時間頑張れば来年も試合に出られる。踏ん張りどころだ」と師匠から檄を飛ばされた。傍目からは冷静にプレーしているように見えたが「18番も落ち着きがなかったです。不安も多かった」と実は緊張していたという。

 その中で「とにかくいい経験をしようと」、懸命のプレーをした結果が優勝。連戦の疲労もあり、契約メーカーによればこのところシャフトを軽く、柔らかいものに変えていたとのこと。その中で“鉄の女”から注入された根性が栄冠を引き寄せてくれた。

 この勝利で最終戦「リコーカップ」の出場権も獲得。もちろん来季もツアーに出ることができる。工場勤務をしながら辛抱強くゴルフを続け、何度もゴルフを諦めそうになったことがあるという前田。優勝インタビューでは涙ながらに「辞めなくてよかった」と心の底から搾り出した。“苦あれば楽あり”。これまでの努力が30歳を目前に大きな花を咲かせてくれた。

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