<三井住友VISA太平洋マスターズ 最終日◇16日◇太平洋クラブ 御殿場コース(7,246ヤード・パー72)>

 優勝争いからはなれた第1組スタートながら、マスターズチャンピオンは最後まで大ギャラリーの熱狂の中にいた。トータル2アンダーからスタートしたバッバ・ワトソン(米国)は4バーディ・1ボギー・1ダブルボギーの“71”で回り、トータル3アンダー24位タイで9年ぶりの御殿場での戦いを終えた。

バッバ・ワトソン、あいさつ代わりの推定350ヤード弾
 傾斜に加えて富士山からの“め”があると言われる御殿場コースのグリーン。この日は雲の隠れた霊峰の影響か、ワトソンは最後までグリーン上で苦しんだ。「昨日よりは良かったけど、この3日間はパッティングが良くなかった」。苦悩を象徴したのは最終18番。セカンドをピン左8メートルにつけるも、ファーストパットを1メートルオーバーさせると返しのパットもカップに蹴られパー。3パットでの締めくくりに苦笑いだ。

 それでも、規格外の飛距離、左右高低を打ち分けるショットバリエーションなど、トレードマークでもあるピンクのドライバーと共に成績以上に強烈なインパクトは残した。また、同組で回ったプロ達がそろって口にしたのが、ショートゲームの巧みさ。藤田寛之も「あの柔らかさは日本人にはない」と4本のウェッジから放たれる繊細なアプローチに感嘆。今大会平均311ヤードの飛ばし屋は、日本のアマチュアに向けても「ショートゲームをたくさん練習してください(笑)」とメッセージを送った。

 ワトソンはこの後米国に戻り、松山英樹も出場するタイガー・ウッズ(米国)がホストを務める「ヒーローワールドチャレンジ」に参戦。その後、「タイ選手権」に出場して年内のスケジュールをすべて消化する。また、PGAツアー2014-15シーズンにおいては先週の「WGC-HSBCチャンピオンズ」で優勝を飾ったことで好スタートを切っている。「今シーズンはさらにハイレベルなゴルフをしたいし、フェデックスカップランクでも上位に行きたい。もちろんもっと優勝もしたい」と年明けからの戦いに視線を移した。

 ホールアウト後はボール、グローブをギャラリーに投げ込むファンサービスを見せたワトソン。「日本の皆様は私を温かく迎えてくれたし、尊敬の念をもって接してくれた。美しいコース、美しい国だと思いました。またスケジュールが合えば帰ってきたい」。チャリティにも熱心なレフティは、日本のジュニア育成のために今大会の獲得賞金の寄付を申し入れ、熱狂を残してコースを後にした。

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