<日本シニアオープンゴルフ選手権競技 最終日◇2日◇小野グランドカントリークラブ(6,911ヤード・パー72)>

 混戦となった「日本シニアオープンゴルフ選手権競技」の最終日。最終18番でウイニングパットを沈め、ギャラリーの歓声に応えたのは今年日本プロゴルフ協会会長に就任した倉本昌弘だった。

井戸木鴻樹、パット復調で首位T浮上、最終日は“バースデーVS会長”!
 会長職就任後は多忙のため「今年1回も練習できていない。練習場で打てていない。」と満足な練習ができていない倉本、そういう状態で臨んだ今大会だった。しかし、蓋を開けてみれば初日ノーボギーで6アンダーの2位。続く2日目には首位に立ち、そのまま首位で迎えた今日の最終日。

 前半は同じく首位でスタートした井戸木鴻樹に一時2打差を許したが、前半のうちに追いつき13アンダー首位タイで折り返す。後半の12番で倉本がバーディを奪い一歩リードも14番でボギーを叩き一進一退。それでも井戸木が後半に入って伸びやなたんだためリードは許さなかった。ところがそんな中、思わぬ伏兵が忍び寄る。それは7位タイからスタートした渡辺司。渡辺は前半を5バーディ・ノーボギーでラウンドし一気に2桁アンダーに乗せると10番、13番、さらに15番でもバーディを奪い14アンダーで2人を抜き単独首位に浮上した。

 渡辺に抜かれ2位に後退した倉本。しかし16番でバーディ奪い14アンダーで再び首位タイ。渡辺は15番以降伸ばせずそのまま14アンダーでフィニッシュ。そんな状況で迎えた最終18番パー5。ティショットでは4日間で初めてドライバーを使用し左ファーストカットに。残り235ヤードセカンドでは5番ウッドで2オンを狙うも届かずグリーン手前にショート。しかしこれが「結果的には、2オンしなくて良かったのかもしれない。乗っていたら、3パットもあったかも。」と寄せることに成功。そして勝負のバーディパット。これをきっちり決めて現職のPGA会長として初めて「日本シニアオープン」を制した。
 
 初日好発進を切った倉本だったが、初日のコメントでは“優勝はない”と断言、この日も「本当に自分の優勝は無いと思っていた。4日間も、もたないと」。練習不足もあり、自信はなかった。それでも「会長としてではなく、選手としての気持ちが強く出ましたね。」とゴルファーの本能が突き動し、優勝を果たした。

 また、会長として「来年は試合を増やしますよ。今が、うってつけのチャンスです。」と宣言。さらに「男子ツアーと一緒に色々とアイデアを出し合って協力していきたいですね。」と今後の展望を語った。

 “会長で初の賞金王も?”と聞かれえると「それは洒落にならないですよ。それじゃあシニアツアーの価値は無い」。前々からシニアツアーのレベルは高いと語っている倉本。あくまでこの優勝はおまけと考えているのであろう。それでも今大会のように勝負師の魂に火をつけば“現職会長の賞金王”の偉業もなくはない。

<ゴルフ情報ALBA.Net>