<富士通レディース 最終日◇19日◇東急セブンハンドレッドクラブ 西コース(6,635ヤード・パー72)>

 国内女子ツアー「富士通レディース」の最終日。オフまでもつれた混戦を制したのは、今季4勝、先週の「スタンレーレディス」を制したアン・ソンジュ(韓国)だった。

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 昨日に引き続き体が重たかったというアン。出だしでバーディを奪うも、「そこからどっときた」。ショートパットが決まらず連続ボギーを叩く。この日早くも3つ目となった7番のボギーで「今日の優勝は私じゃないな」と思ったという。

 前半最後の9番も1メートルのバーディパットを外した。そんな中、悪い流れで迎えたサンデーバックナイン。「今日はドライバーを振り切れていないな」と思いティショットを大きく振ると、大きく右に曲がり隣の1番グリーンのラフへ。やはり悪い流れは止められないかと思われたが、そこからうまくリカバー。ピンチから一転、バーディを奪った。その後も何度かピンチを招くもパーで凌いだアンは、16番をバーディ奪い11アンダーに伸ばす。2日間ボギーを叩いていた最終18番もパーで乗り切り、通算11アンダーでホールアウト。同組の菊地絵理香、横峯さくらとプレーオフへ突入した。

 18番で行われたプレーオフ。そのティショットでフェアウェイを捕らえると、「プレーオフだから」と強気にピンを攻めた。すると「イメージ通り」というよにピン5メートルにつけたアン。そしてバンカーからの菊地の4打目とラフからの横峯の4打目を見届けた後、バーディパットをカップにねじ込むと、両手を天高く突き上げ今季5勝目に歓喜した。

 アンは先週の「スタンレーレディス」に続き、自身4度目となる2週連続優勝を達成。先週の逆転優勝で集中力を多分に使っていたこともあり「楽な気持ちでラウンドしようと」今大会に入った。しかし試合に入ると一転、「プロゴルファーなので」と自然と一打一打集中。

 ただ、ゴルフには集中するも優勝は意識していなかったアン。16番で同組の菊地と横峯がバーディを奪い熾烈な首位争いをしているときに「すっごく面白くなってきたな」と観客気分で2人のゴルフを見ていたという。そんな気持ちで「あと2ホールはパーをしっかり並べよう。18番でパーを獲って帰ろう」と自分のプレーに集中。それが18番のパー、ひいてはプレーオフでのバーディにつながった。

 先週の優勝で、賞金ランクで1位に返り咲いたアン。「考えないようにしよう。自分のゴルフに徹しよう」と心に言い聞かせるも消えずに浮かんでくる女王の座への思い。夢にまで出てくるようになってきた。そんな中での優勝にアンは「苦しい状況で優勝できて嬉しい」と素直に語った。

 大会のゼネラルプロデューサーである戸張捷氏が「グリーンの速さは男子ツアー並だった」と振り返るコンディション。多くの選手がグリーンの硬さに苦しむ中、16番ではバンカーから横1メートルに寄せると、17番パー3では奥のラフから15センチにつけるアプローチを披露。これには戸張氏も「なんでそんなに強いの?」と驚くばかりだった。

 この勝利で日本での生涯獲得賞金が6億円を突破。これは意識していなかったようで、「光栄だし嬉しいけど、全然知らなかったので」とその知らせを聞いたアンは驚いた。その後、言葉をかみ締めるように「そのくらい日本で頑張っているということだと思います。やりやすい環境を作ってくれた韓国の先輩、日本の選手に感謝しかありません」と語った。2011年以来となる3度目の賞金女王の座へ、アンは感謝の気持ちを忘れずに突き進んでいく。

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