<日本オープンゴルフ選手権競技 最終日◇19日◇千葉カントリークラブ・梅郷コース(7,081ヤード・パー70)>

 国内男子メジャー「日本オープン」の最終日。池田勇太がトータル10アンダーにスコアを落としながらも1打差で逃げ切り、ゴルファー日本一の称号を手にした。池田はこれでツアー通算12勝目。メジャータイトルは09年の「日本プロゴルフ選手権」以来2勝目となる。

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 3打差で迎えた16番ホール。204ヤードを5番アイアンで放った池田勇太のティショットはグリーン奥のバンカーにつかまった。止まったライが悪くピン方向には打てない。バンカーショットはグリーン右手前にこぼれダブルボギー。同組の片山晋呉、3つ前の組をいく小平智とは1打差に迫られた。

 それでも、「まだ1打リードしてるから」28歳は慌てない。17番のティショットは冷静に3番ユーティリティでフェアウェイをとらえると、199ヤードのセカンドは5アイアン。前ホールでグリーンオーバーしているだけに迷うところだが、「左からの風にぶつけてカットに打てば絶対にオーバーはしない」とイメージ通りグリーンをキャッチ。16番のダブルボギーは想定外だったものの、冷静さを失うことなく1打差を守りきった。

 大舞台で約束を果たした。プロデビューからタッグを組む福田央キャディから思わぬ気持ちを聞いたのは約3週前。「福ちゃんが言うんだよ。“俺、日本オープンを勝ちたい”って」。正直に言えば日本オープンへの思いは他のプロよりも強くなかった。メジャータイトルでツアー初優勝を飾ったということもメジャーへの思いが強くならない要因かもしれない。

 事実、「ウチの試合」と公言してきた「ブリヂストンオープン」や、連覇を狙う「マイナビABC選手権」などプライオリティが高い試合は他にもある。だが、男気あふれる選手会長はキャディのためにも、この日本最高峰タイトルへ照準を定めた。優勝を決める10センチのウィニングパットを流し込むと、福田キャディに「おめでとう」。優勝者スピーチでそのエピソードを口にすると、これまでの2人の歩みを思い出し言葉が詰まった。

 ビッグタイトルを手にしたことで、今後の海外進出や次なるステージへの期待も膨らんでいく。だが、海の向こうへ思いを「夢としてはある」としながらも、まずは目の前の試合に全力を注いでいく姿勢は変わらない。「まずは日本でもっと強い池田勇太を作ってから行きたいというのはある。2勝、3勝として賞金王を獲って鳴り物入りで向こうに行きたい」

 2年連続最多勝を獲った09年、10年。海外メジャーにも次々と参戦した池田勇太の快進撃の始まりは、ツアー初優勝の「日本プロゴルフ選手権」だった。勝ちまくった自分を取り戻すために。このメジャータイトルは新生・池田勇太のスタートだ。

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