<アールズエバーラスティングKBCオーガスタゴルフトーナメント 初日◇28日◇芥屋ゴルフ倶楽部(7,150ヤード・パー72)>

 オリンピック選手との出会いが1人の若手ゴルファーの可能性を大きく広げた。国内男子ツアー「アールズエバーラスティングKBCオーガスタゴルフトーナメント」の初日。昨年のチャレンジツアー賞金ランキング4位の資格でツアーに参戦している富村真治が1イーグル・4バーディ・2ボギーの“68”をマーク。首位と3打差の5位タイで初日を終えた。

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 「リラックスしてスタートできた」と1番ホールからバーディ発進を決めた富村。4番ホールではティショットを左のラフに打ち込みボギーとしたが、5番、6番と連続バーディ。さらに前半最終の9番パー5では21度のユーティリティでピン手前7メートルに2オンさせると、これを沈めてイーグル奪取に成功。前半だけで4つスコアを伸ばしてバックナインのプレーに入った。

 後半に入った富村は10番ホールでこの日4つ目のバーディ。スコアを5アンダーまで伸ばし、午前中に7アンダーでホールアウトしたキム・ヒョンソン(韓国)の背中も見えたが、直後の11番でボギー。さらに残る7ホールでスコアカード通りに数字を並べた富村は結局、4アンダー5位タイでホールアウトした。

 この日の富村の好発進の影にはある“オリンピック選手”との出会いがあった。富村は先週、チャレンジツアー「PGA・JGTOチャレンジカップin房総」に出場した後、共通の知人を通じて陸上競技短距離の選手で、北京オリンピック「4×100メートルリレー」の銅メダリスト末續慎吾(すえつぐしんご)と食事をする機会を持った。

 その時、富村は末續と夜遅くまでアスリート談義に花を咲かせ、トップアスリートとして世界と戦った末續の話を聞くことで、様々なことを学んだ。そして、それは富村に精神的な変化をもたらした。「今のレベルで考える必要のないことで悩んでいたというか…小さな世界の中でもがいていて、大きな視野で見ることができなかったんです」。

 「上に行きたい」「誰にも負けたくない」と強い向上心を持ってゴルフに取り組み、試合に臨んできた富村。そんな中で、常に自分自身に高いハードルを課してきたが、現実問題としてそれに伴うだけのレベルに自分はまだいない。「今自分のできることをやるということが大切なんだと思いました」。自分を見つめ直した富村はこれまでになくリラックスした状態でスタートに臨み、そしてこの日の好発進を生み出した。

 「シードを目指してますけど、チャンスがあれば1位を目指したいです」。今季の富村は国内男子ツアー10試合に出場して予選通過は5回。獲得賞金は約433万円となっており、賞金ランキングは69位に低迷している。来季の賞金シード獲得への道はまだまだ険しいものだが、オリンピック選手がもたらした精神的な成長が今後の躍進への大きなきっかけとなるかもしれない。

<ゴルフ情報ALBA.Net>