<フジサンケイクラシック 最終日◇7日◇富士桜カントリー倶楽部(7,437ヤード・パー71)>

 岩田寛のツアー初優勝が決まった瞬間、アテストエリアから出てきたチャンピオンの周りには大きな輪ができた。ポーカーフェイスでシャイ。だけど、誰よりも愛される33歳は仲間に支えられて勝利をつかんだ。

「6年前に勝たなくて良かった」11年目の初V、岩田寛の揺るがぬ強さ
 優勝が決まった時誰よりも泣いていたのは谷口徹だった。自身が毎年行っている宮崎合宿に岩田が加わって以来面倒を見続けてきた後輩の優勝に46歳の涙腺は崩壊。岩田も「谷口さんが泣いていたのが一番びっくりした」とその涙に面食らったが、「師匠というよりは尊敬する人。考え方はすごくシンプルで、スイングとかで悩んでばっかりだったけど、谷口さんの考え方がすごく役に立っている」と感謝した。

 東北福祉大の同級生で、昨年一足先にツアー初優勝を達成した宮里優作も歓喜の輪の中にいた。宮里は「嬉しいですね。アジアで一緒に練習した時から今年は勝つと思っていました。僕の勝ち方とは質が違う。これからボコボコ勝ちますよ」と同級生に祝福のコメントを送った。

 誰よりも岩田のそばにいたキャディの新岡隆三郎さんも涙が止まらなかった。今大会で優勝を逃した6年前からキャディを務め、岩田と共に悔しい思いを長年共にしてきた。「最高ですね。あれ(プレーオフ敗退)がこの6年尾を引いていたと思う。最後はこれを外してイチからやり直すのか、決めて一皮むけるのかというところだった。この勝ち方は今後につながると思う」。

 輪の中には河野祐輝、白佳和ら選手仲間、契約を結ぶホンマ関係者、キャディ仲間ら岩田の優勝を待ち望み続けた面々がいた。新岡さん曰く「仲間うちでは誰よりもおしゃべりで冗談しか言わない。シャイで人前ではあまり話さないんですけど、本当はしゃべるとめちゃくちゃ面白いんですよ」。悲願を成し遂げた18番グリーンは、岩田の人柄を映すように笑顔と涙であふれていた。

<ゴルフ情報ALBA.Net>