<ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン 最終日◇28日◇利府ゴルフ倶楽部(6,499ヤード・パー72)>

 「自分がすごいと思います(笑)」。宮城県の利府ゴルフ倶楽部を舞台に開催された国内女子ツアー「ミヤギテレビ杯ダンロップ女子オープン」の最終日。4打差をひっくり返し、トータル8アンダーでツアー2勝目を挙げた酒井美紀は会見の冒頭でこう話した。

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 本人もビックリの逆転劇だ。予選落ちこそないものの、このところ優勝争いには絡めず「正直、優勝は考えていなかった」という酒井。飛距離を伸ばそうとした影響でドライバーが不調だったが、今週は雑誌を見てお手本にしているというアン・ソンジュ(韓国)と初日とこの日同組でラウンドし「無駄の無い動きが好き。ゆっくりバックスイングを上げるとか、顔を振り切るまで上げないとか」雑誌で見たチェックポイントを生で確認。「2日間、いい勉強をさせてもらった」と韓国の実力者のいい部分を吸収した。

 姉でキャディの美香さんによれば「子供のころから見て覚えるタイプ」だそうで、雑誌での研究はもちろん練習場で調子のいいプロのスイングを観察、それを“盗んで”自分のものにする器用さがあったという。

 その能力を活かし、ドライバーは復調。安定したショットで淡々とスコアを伸ばし、最終18番も3打目をピッチングウェッジで1メートルにつけバーディ締め。スコアを伸ばしあぐねる選手たちを尻目にこの日“67”をマーク。5つ伸ばして目標としていた年間複数回優勝を達成した。

 福島県いわき市出身の酒井にとっては、この試合は一番地元から近い場所で行われる大会。初優勝を挙げてからは地元のファンも激増し、この日も多くの声援を受けていた。「いつかは勝ちたいと思っていた大会だった」とこの2勝目は酒井にとって特別なもの。父の正孝さんも、大勢のファンの前での勝利に「メジャーで勝つより嬉しいです」とこの勝利を心から喜んでいた。

 この日正孝さんが着ていたポロシャツは「初優勝した日から着てなかったんです。今日はなんか予感がして」6月の初優勝時に着ていたものと同じもの。酒井もその時と同じウエアを着用しており、心の中では父と同じく予感のようなものがあったのかもしれない。

 6月はアンとのプレーオフを制し優勝。そして、今日は大逆転での2勝目。これから期待されるのは3勝目だが「そんな力はないと思います(笑)」と本人は控えめなコメント。しかし、「これからもテレビに出られる位置には毎試合いたいです。地元の人はテレビで応援してくださる方が多いので」とファンに対する思いやりは力強く口に出した。これからも応援してくれる福島のファンのために、熱い気持ちは胸の中に留め、冷静に淡々と残りシーズンも戦っていく。

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