<フジサンケイレディスクラシック 最終日◇27日◇川奈ホテルGC富士C(6,367ヤード・パー72)>

 国内女子ツアー「フジサンケイレディスクラシック」の最終日。大会3日間で最も強い風が吹きつけたこの日は、多くの選手がスコアメイクに苦戦。そんな中、首位タイからスタートした台湾出身の21歳フェービー・ヤオが4バーディ・ノーボギーの“68”をマーク。2位に5打差をつける圧勝劇でツアー初優勝を果たした。

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 台湾が生んだ新星が強風の中、覚醒した。大山志保、リ・エスド(韓国)と共に最終組でスタートしたヤオは、3番パー4で2.5メートルのパットを沈めてバーディを先行。6番パー3ではティショットをグリーンオーバーさせるも、奥からのアプローチをチップインバーディ。過去2日間ボギーを叩いた苦手ホールをバーディとしたことでヤオは前半の流れを掴むことに成功した。

 その後、前半最終の9番をバーディとしたヤオはトータル7アンダーでバックナインへ。その頃には、風はさらに勢いを増し、上位につける選手たちも次々にスコアを落としていたが、ヤオは着実にパーを重ねて他の追随を許さない。

 終盤の16番パー5ではセカンドショットを左に曲げるミスから木の下を低く抜くサードショットを余儀なくされたが、7番アイアンで打ち出したボールはピン1メートルにつくスーパーショット。後半唯一のバーディでスコアを8アンダーまで伸ばし、ツアー初優勝への道をより堅固なものとした。

 そして歓喜の瞬間が訪れた。最終18番、グリーン奥からのアプローチパットを1.5メートルに寄せたヤオは、これを落ち着いて沈めてパーセーブ。川奈特有の海風を完全に攻略し、ノーボギーの安定感を見せた台湾の21歳は両手を突き上げ、初優勝の喜びを表現した。

 国内女子ツアー参戦3年目にして掴んだ初の栄冠。戦略性の高いコースレイアウトを制したショットの安定感、そして故郷のホームコースで磨き上げた風への対応力の光った勝利だった。

 「不思議です。日本ツアー3年目で優勝できるとは思っていませんでした」ヤオは昨シーズン、「リゾートトラストレディス」の4位タイなど4度のベスト10フィニッシュを果たして初シードを獲得。今季は“3度のベスト3入り”を目標にツアーを転戦していたが、7戦目にして本人も想定外の勝利が舞い込んできた形だ。しかし、真の実力が問われる川奈で勝利したことが、ヤオの実力を示す何よりの証。その才能を開花させた若き美人プロが今後も日本ツアーを湧かせてくれそうだ。

※ちなみにヤオの本名は「ヤオ・シュエイー」という。しかしこれは日本人にとっては非常に発音しにくく、覚えづらいものだった。そのため、現在では名前を覚えてもらうために「フェービー・ヤオ」という英語名をLPGAの登録名に採用。この「フェービー(Phoebe)」という名前はヤオの父が考えたものだが、これはギリシャ神話に登場する“月の女神”を意味している。

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