<サイバーエージェントレディス 最終日◇3日◇鶴舞カントリー倶楽部・西コース(6,515ヤード・パー72)>

 国内女子ツアー「サイバーエージェント レディス」の最終日。ベスト10にアマチュアが3人も入った注目の戦いを制したのは3日間全てスコアを伸ばした一ノ瀬優希だった。

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 一ノ瀬は首位と2打差の単独4位からスタート。逆転優勝に向けてバーディ先行でいきたい思いとは裏腹に4番でボギー先行。5番、6番で連続バーディを奪うも、続く7番でまたしてもボギーを叩く。「流れを自分で止めてしまった」と悔やんだフロントナインは2バーディ・2ボギーとスコアを伸ばすことができず。それでも、この大会組んでいる梅原キャディから「勝負はこれからだから慌てなくて大丈夫」と声をかけられ慌てること無くバックナインへ向かった。

 後半は12番でバーディを奪うが、その流れに乗ることが出来ず14番でアプローチが奥に行き、8メートルの長めのパーパットが残る。「後から考えるとここが大きかった」とこれを沈めパーセーブする。しかし、まだ我慢のときは続く。16番のグリーン上でスコアを確認したときに1位タイのところに自分の名前を見つけ「優勝に向けてとにかくバーディをとろう」と思ったその16番、17番で連続してバーディパットを外してしまう。
 
 それでも「難しいホールでバーディチャンスがあっただけ自分に流れがきてる」と気持ちを落とすことなく迎えた最終の18番。慌てず自分のチャンスを待ち続けた一ノ瀬に待っていたのは劇的な結末だった。

 残り220ヤードから「花道に行けばアプローチで勝負できる」とスプーンで放った打球はイメージとピタッとはまり花道へ。そして運命のサードショット。手前につけてバーディを狙った打球は、固いグリーン上でピンに向かって一直線に転がり、なんとそのままカップイン。大歓声が巻き起こるチップインイーグルとなり、一ノ瀬も右手を大きく掲げてギャラリーに応え優勝をほぼ手中に収めた。

 最終的に残りの組に逆転されることは無く、他の選手がスコアメイクに苦労する中、後半で1イーグル・1バーディとスコアを3つ伸ばした一ノ瀬がトータル9アンダーで「PRGRレディス」に続く今季2勝目を挙げた。

 「今週は毎日毎日“アマチュア”と言われて変なプレッシャーがあった」と一ノ瀬。スタート前にはLPGAの小林浩美会長から「頑張って」と声をかけられた。そうしたこともあり、「優勝は本当に嬉しい。結果を出せてよかった」と最高の笑顔で喜んだ。

 そんな一ノ瀬は初日にこんなことを言っていた「1日だけでなく、3日間通して良いゴルフをするのがプロだと思います」。3日ともスコアを伸ばした一ノ瀬はまさしく結果でプロの姿を示した。

 また一ノ瀬にはもう1つ悩みがあった。それは「PRGRレディス」優勝後、予選は通過するもののスコアを出せず上位に入れなかったこと。周囲の期待、そして自分の期待に応えようと納得するまで練習するが、結果が出ない日々が続いた。「努力ってしても報われないんじゃないかな」

 そこで今週は気持ちも内容もがらっと一変させてみることにした。まず、今年に入ってから月曜日は必ず練習をしていたが、今週は休みにしてリフレッシュに充てた。そして「こういう形じゃないと」と決め付けていたスイングの形よりも球筋を意識するように心がけた。さらに慣れしたんだアイアンのシャフトも変えることにした。何より今週は成績を気にせず、色々試行錯誤をしてみようと今大会に臨んだ。

 結果は優勝と最高の形となったが、様々なことを変えた恩恵はそれだけではなかった。「今まではゴルフをしていても楽しくなかった。今週はいろいろ試せて打っていて楽しかった。これで悩みはなくなったと思います」。

 来週はメジャー大会の初戦「ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ」。4日間大会となるが「4日間大会は本当に強い人しか上位にこない。自分もその上位にいられるように」と一ノ瀬。プレッシャーを跳ね除け、悩みを克服し一回り大きくなった元気娘は、勢いそのままにメジャー初制覇を狙う。

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