<日医工女子オープンゴルフトーナメント 最終日◇6日◇八尾カントリークラブ(6,454ヤード・パー72)>

 富山県にある八尾カントリークラブを舞台に開催されている国内女子ツアー「日医工女子オープンゴルフトーナメント」最終日。10アンダーの単独2位からスタートした韓国のジョン・ヨンジュが7バーディ・ノーボギーの“65”の猛チャージで逆転、国内女子ツアー初優勝を果たした。

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 地元韓国では“ポーカーフェイス”と呼ばれる22歳は優勝争いの中でも冷静だった。2位のジョンは最終組でスタート。すると序盤の2番、3番とバーディを奪取。さらに7番でバーディを奪い、同組で回る首位スタートの若林と並んだ。そして首位タイで迎えた9番パー5。「昨日までは刻んでいたけど、今日はショットの調子が良かったから」とセカンドショットは強気にスプーンで攻め、残り33ヤード。サードショットで3メートルつけバーディとした。首位に並ぶ若林がここでボギーを叩きジョンが単独首位に立ってフロントナインを終える。

 バックナインに入ると首位争いの相手は若林から7番から3連続バーディを奪いスコアを伸ばしてきた横峯に。その横峯は10番でもバーディを奪い1打差に迫る。それでも「横峯さんのように攻めると自分は崩すかもしれないので、自分らしく攻めすぎずにやりました」と冷静さは失わず、12番、15番でバーディを決め2打差で最終ホールへ。

 そして迎えた最終18番パー5。ここでも「前に打った横峯さんがほぼ同じ距離をスプーンで届いていなかったので」と落ち着いた判断でアイアンを手に取り、「私の好きな距離」というのこり60ヤードに刻むとそこからサードショットをピン横50センチにつけバーディフィニッシュ。自身の日本ツアー初優勝に花を添えた。

 ラウンドを終えての会見で出てくる言葉は「1番ホール打つ前から緊張していました」や「横峯さんがバーディを取るとドキドキだった」、「ガッツポーズは優勝が見えてきたときに考えていたけど、いざ優勝すると緊張で全部飛んでしまった」とプレー中のジョンからは想像もつかない言葉だらけ。優勝を争った横峯も「彼女の強さはポーカーフェイス」と語っているほど、冷静なプレーぶりで最後まで崩れることはなかった。

 アマチュアの頃からナショナルチームなどで日本に来ていたジョン。そのときから日本のゴルフ環境に興味はあったが、応援も兼ねて観戦した2011年「LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ」で優勝した全美貞(ジョン・ミジョン)(韓国)を見て、より一層日本への思いが強くなった。そして今季から日本のツアーに参戦することを決めた。日本へ来るきっかけとなった全美貞とはメンタルトレーナーが同じで仲良くしてもらっているという。現在日本の女子ツアーに参戦している韓国人の中では最年少ということもあり、全以外にもイ・ボミなど色々な選手に可愛がってもらっている。

 だが、日本の環境にすぐ順応できたわけではなかった。「Tポイントレディス」で5位タイに入るも「バンテリンレディス」から3連続予選落ちも経験。腰を痛めていた上に、韓国の大きいグリーンと、日本の狭いグリーンとの違いに戸惑った。しかし「ワールドレディスサロンパスカップ」で12位タイに入ると、その後は少しずつ日本に慣れてきて、今大会でついに優勝となった。参戦12試合目での優勝に「今年1勝したいと考えていたけどこんなに早くできるとは思わなかった」。

 今後の目標は日本で新人賞をとり、その後マネークイーン。そして米ツアー参戦と一段ずつ階段を上ることだという。今日はその目標に向け大きな大きな一歩を踏み出したジョン。ラウンド中には見せないような大きな笑顔で会場を後にした。

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